2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a dietary support program for the prevention of asphyxia in children with mental retardation
Project/Area Number |
15K11427
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
内海 明美 昭和大学, 歯学部, 講師 (40365713)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 摩理 昭和大学, 歯学部, 兼任講師 (20445597)
園田 菜摘 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (00332544)
石崎 晶子 昭和大学, 歯学部, 講師 (00710386)
弘中 祥司 昭和大学, 歯学部, 教授 (20333619)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 発達障害 / 食行動 / 視線追尾 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、自閉症児を中心とした発達障害児における食物による窒息事故の発生要因を明らかにし、事故防止を考慮した食事指導プログラムを開発することである。 最終年度は食事時の前頭部脳血流測定および視線追尾に加え、発達障害児や口腔機能発達不全症と診断された事例の分析から食事に関するトラブルの発生の背景について検討を行った。健康小児での分析では、食事の際に注視時間が長くなるのは、自分が苦手とする食材の提示時であり、食具や食器には注意が向かない可能性が示唆され、食物の提供方法を考慮することが重要であると考えられた。 当初予定した大規模アンケート調査は、最終的に施設協力の許可が得られなかったため、症例の個別分析により、食行動に問題を抱える児の発生要因について分析を行った。食事時間の延長や咀嚼回数が極端に長い健康小児の事例では、いずれも過去に何らかの食品を詰まらせそうになった経験があった。逆に発達障害児で丸のみ(極端に咀嚼時間が短い)傾向のある事例では、乳歯列完成が遅いなど生活年齢と歯年齢の乖離や前歯咬断が苦手などの口腔の接触過敏を呈するものや偏食により食経験そのものの乏しさが背景に認められた。 以上のことから、窒息に限らず発達障害児の食事支援のためには、歯年齢の把握、これまでの食事経験を踏まえた食環境設定および食事の提供方法の工夫が必要であり、機能的な問題として接触過敏のあるものに対しては、医療的介入も必要であることが示唆された。
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