2015 Fiscal Year Research-status Report
低濃度フッ化物による老化・寿命制御の分子機構の解明
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15K11433
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
荒川 浩久 神奈川歯科大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (00130906)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
Bhawal Ujjal 日本大学, 歯学部, 助教 (50433339)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 低濃度フッ化物 / 老化・寿命 / 角化歯肉上皮細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. Fを添加した増殖中の細胞を用いて、DNAと細胞周期の解析はFACS解析(BD Biosciences, San Jose, CA)にて評価した。 2. NHOKの細胞老化の評価にはSA-βgal 染色を用いた。60 mm Dish に老化細胞播種し70 %コンフルエント状態になった時点で培地を除去し、PBSで一度洗浄後、Fixation Buffer を加え7分間インキュベートし、その後3回PBSにて洗浄し、Staining Mixture を加えて12時間37 ℃でインキュベートし、最後に倒立顕微鏡にてNHOK細胞を確認した。 3. Fを添加した増殖中のNHOKと老化NHOKからRNA画分を回収し、GeneAmp RNA PCR kitを用いて蛍光標識cRNAを合成した。次いで、標識cRNAをGeneChip Human Genome U133 Plus 2.0 にてハイブリダイズさせ、GeneSpring GX softwareを用いてデータ解析を行った。 4. マイクロアレイデータ分析の促進や、特異遺伝子の発現量の変化増加および低下を関連づけるIPA解析では、インシリコゲノミクス・ネットワーク分析を使用して、予測される生物学的過程、転写経路およびネットワークの探索を行った。 5. Total RNA はTRI-reagentを使用し作製する。cDNAはSuperScriptTM とSYBR Green PCR Master Mix EX Taqを使って増幅させた。QuantStudio 6 Flexリアルタイム PCRにて各mRNA の発現量はcycle threshold 値 (Ct値) にて算出し、β-actin およびコントロールのCt 値で補正し、デルタデルタCt値を算出、各遺伝子の発現量は70% コンフルエント細胞に対するパーセンテージで算出した。 6. Western blot法による抗体を用いてタンパク質の発現を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
低濃度フッ化物添加による上皮細胞老化に及ぼす効果はうまくいったため、Fによる骨芽細胞や破骨細胞における分化および活性化のメカニズムの解明も可能になり、低濃度フッ化物による老化・寿命制御の分子機構の解明に着目できる。
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Strategy for Future Research Activity |
1. マウスから骨髄細胞を採取し、F添加による骨芽細胞および破骨細胞の評価をリアルタイム PCR法、ウェスタンブロッティング法、SEM法およびTRAP染色法を用いて解析する。 2. マウスを用いてF摂取による歯周組織に及ぼす影響をマイクロ CT、ヘマトキシリン・エオジン染色法および免疫組織科学染色法を用いて解析する。
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Causes of Carryover |
H27年に発表した論文[Micromolar sodium fluoride mediates anti-osteoclastogenesis in Porphyromonas gingivalis-inclused alveolar bone loss]の投稿に必要な費用を科研費から出費しなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
H28年度にもう一篇の論文を作成・投稿する予定であり、その論文の作成・投稿費用などに使用する。
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[Journal Article] Micromolar sodium fluoride mediates anti-osteoclastogenesis in Porphyromonas gingivalis-induced alveolar bone loss2015
Author(s)
Bhawal UK, Lee HJ, Arikawa K, Shimosaka M, Suzuki M, Toyama T, Sato T, Kawamata R, Taguchi C, Hamada N, Nasu I, Arakawa H, Shibutani K
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Journal Title
International Journal of Oral Science
Volume: 7(4):
Pages: 242-249
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
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