2015 Fiscal Year Research-status Report
高齢者の誤嚥事故分析による歯科支援の可能性に関する検討
Project/Area Number |
15K11440
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Research Institution | Kyushu Women's University |
Principal Investigator |
濱嵜 朋子 九州女子大学, 家政学部, 教授 (60316156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萩原 明人 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50291521)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 誤嚥 / 高齢者 / 訴訟判例 / 歯科 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、急速な高齢社会の進行に伴い、介護にともなう誤嚥事故が相当数発生し、誤嚥による死亡事故訴訟の判例で病院や施設の法的責任が認容されるケースが増加している。食育推進基本計画の歯科分野では、窒息などの予防を含めた食べ方支援を歯科分野から推進することが明記されている。このように、誤嚥防止に歯科医師および歯科衛生士の歯科専門職が果たすべき役割は大きいと考えられる。そこで、今回、我々は、介護および医療領域で、高齢者の誤嚥が問題となった訴訟を対象に、事業者および医療従事者の法的責任に関連する要因について、定量的分析を行うこととした。本研究の成果は貴重なデータベースとなり、基礎的研究としてのみならず、介護、医療および歯科医療政策的にも有意義で、介護および医療の場でも応用可能な実践的な知見が期待出来ると思われる。 研究初年度の平成27年度は、医事訴訟判例の収集および分析を行った。具体的には、法学関連の雑誌である「判例時報」、「判例タイムズ」等に掲載されている医事・介護訴訟判例を対象とした。その中で、高齢者の誤嚥事故が問題となった介護および医科分野の医事訴訟判例について、従事者の法的責任に関連すると考えられる変数についてコード化を行い、全判決からなるデータベースの構築を目指した。しかしながら、目標とする判例数の収集には到達しておらず、引き続き、判例の収集、分析を行う予定にしている。データ構築できた一部については、分析、まとめを行い、今年度学会での発表を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度のため、現在以前の判例については、比較的順調に収集を行うことができた。しかしながら、今後は収集年賀限られてくるため、判例収集の方法を工夫する必要があるかもしれない。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、初年度に引き続き、医事訴訟判例の収集および分析を行う予定にしている。ある程度の判例数が収集できることが期待されるため、介護および医療従事者の法的責任に関連すると考えられる変数についてコード化を行い、データベースの構築を目指す予定である。データ数について積み重ね、目標とする判例数の収集には到達していきたい。そのため、引き続き、判例数を増やして分析を行い、成果をまとめる予定にしている。
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Causes of Carryover |
初年度のため、判例収集が予定どおりに進まなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
前年度から、データ数については、積み重ねられてきたが、目標とする判例数の収集には到達していない。そのため、引き続き、判例数を増やして分析を行い、成果をまとめる予定にしている。
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Research Products
(1 results)