2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of personal identification method by digitization of dental plaster model applying homology modeling theory
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15K11447
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
柳 文修 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (50284071)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河合 泰輔 日本歯科大学, 生命歯学部, 准教授 (30350143)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 相同モデル / 個人識別 / 身元確認 / 歯列石膏模型 / 法歯科医学 |
Outline of Annual Research Achievements |
3年間の予定研究期間中に当初予定の研究目的は達成できたが、期間中に得られた知見をさらに深く検証すべく、研究期間の延長を申請した。具体的な経緯と研究結果・成果は以下のとおりである。【経緯】相同モデル化した上顎歯列石膏模型を利用した個人識別においては、本研究で採用した統計手法である主成分分析による解析より、寄与率の高い第1主成分と第2主成分での累積寄与率は 32.8%であることが判明し、第1主成分では歯列弓の大きさ、第2主成分では口蓋の深さを表現している可能性が高いことが示された。第1主成分である歯列弓の大きさ、第2主成分である口蓋の深さといった、形態的特徴は口蓋形態そのものを示しているとも考えられ、歯列形態に寄らない形態類似性の検討による個人識別の可能性が示唆された。この可能性を検討するためのデータ、手法は既存の研究を遂行するために用意しているもので、一部代替・流用可能であり、研究期間延長により、本研究の一部として検討を開始することが妥当と考え、研究期間の延長を申請したものである。【結果・成果】1年間の研究期間では、口蓋形態専用の相同モデル化用テンプレートの作成は困難であるため、今回の研究では、上顎歯列用テンプレートを流用して作成した上顎歯列全体の相同モデルから、口蓋部分のみを切り取り、個人識別に応用可能か否かを検討した。当初目的である上顎歯列全体を用いて個人識別を行った場合と比較し、口蓋形態のみを用いた場合は個人識別精度がやや劣る結果となった。しかし、一定レベルの絞り込みが可能なこと、歯列を含まないということで、利用可能な元データの選択枝が格段に広くなることが評価され、関連する国内外の学会で高い評価を受けた。
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