2017 Fiscal Year Research-status Report
エスノグラフィーを用いた歯学コミュニケーション教育プログラムの開発
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15K11453
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
松本 祐子 鹿児島大学, 医歯学域附属病院, 助教 (20315443)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田口 則宏 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (30325196)
吉田 礼子 鹿児島大学, 医歯学域附属病院, 助教 (60244258)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 歯学コミュニケーション教育 / エスノグラフィー |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、歯学生によるフィールドでのエスノグラフィー実施のトライアル実施の継続と、フィールド担当者による施設および離島訪問先を対象としたインタビュー調査を新たに実施した。 トライアル実施において、学生の期間途中でのキャンセルや、エスノグラフィー手法に倣わないレポート結果となる事例が見られたため、実施方法の見直しを行った。参加学生は、研究代表者からエスノグラフィーの概要説明のレクチャーを受けた後、いきなり設定されたフィールド(例:離島)で単独実施するのではなく、まず学生の周囲で学生が実施しやすいフィールド(例:大学内やバイト先)で、エスノグラフィーを経験するように計画を変更した。少なくとも、(1)観察記録(2)対象および問いの決定(3)インタビュー記録、の3時点で経過を研究代表者に提示することにし、単なる観察レポートにならず、エスノグラフィーの手法で「成果」まで到達できるように工夫した。その経験を経てから、設定したフィールドでのエスノグラフィー実習へと移行する段階を踏むように設定した。学生からの疑問や相談には、質的研究に精通した研究分担者がアドバイスを行い、学生が途中で断念しないようサポート体制を整えた。その結果、学生の中に、興味を深め、インタビューや「研究成果」の練り直しを行う学生があらわれた。 また、平成29年度は、フィールド担当者は分担して離島の協力施設を訪問し、フィールド担当者による施設責任者を対象としたインタビュー調査も実施し、分析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
参加学生の途中でのキャンセルが影響し、ゼミ生以外のデータ取得が困難な状態が続いた。その結果、データが高学年に偏り、メインターゲットの低学年のデータ数が得られていない状況がある。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は、現在までの研究成果をまとめ、学会発表し、論文投稿する。 引き続きトライアルデータの確保に努めるが、普遍的にエスノグラフィー導入による教育的効果を評価する方法を模索し、再検討する。学生に限定せず、新たに研究協力を得られた研修歯科医や大学院生も対象にして試行・分析を実施する。
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Causes of Carryover |
(理由)フィールド担当者の離島訪問を別業務と同時に実施したことにより、旅費・交通費が当初見込みより減少したため。
(計画)研究成果の学会発表のための旅費、論文投稿費として使用する。
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