2015 Fiscal Year Research-status Report
地域包括ケアシステムに対応可能な歯科医師育成システムの構築
Project/Area Number |
15K11459
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
須田 牧夫 日本歯科大学, 生命歯学部, 講師 (00366775)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
町田 麗子 (榎本麗子) 日本歯科大学, 生命歯学部, 助教 (00409228)
菊谷 武 日本歯科大学, 生命歯学部, 教授 (20214744)
田村 文誉 日本歯科大学, 生命歯学部, 教授 (60297017)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 地域包括ケアシステム / 多職種連携 / 地域歯科医療に対応可能な歯科医師 / 歯科大学 / 教育システム / 歯科訪問診療 / 在宅歯科診療 / 健康長寿 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在の超高齢社会では健康長寿をめざし、日々健康増進、維持を心がけている高齢者がいる一方、何らかの疾患や障害により医療的なケアを必要とする高齢者が多く存在する。このような社会情勢の中、医療、介護、社会システムは地域で協力をし、充実を図ることを目的とした「地域包括ケアシステム」の充実が早急な課題となっている。歯科教育においても要介護者に特化し、地域で協力することが可能となる人材の育成のため、新たな教育体制を構築し、充実をはかり、展開していくことが早急な課題となっている。超高齢社会の在宅医療の一角を支える地域包括ケアシステムに対応可能な歯科医師を育成するため、健康長寿に向け高齢者が社会に柔軟に対応できるよう、歯科大学の教育システムを構築し、確立することを目的として研究を行っている。「具体的内容」:初年度は新たな教育システム構築のための現状の把握と、基礎的検討を行った。現在行われている教育プログラムで、障害者歯科診療に関わる項目についてアンケートを行った。「意義」:歯学部学生は病院に来院(外来)する患者についての歯科的知識、技術などを学ぶ機会が多いが、地域の多職種と共に在宅歯科診療が必要な患者に対しどのような医療面接を行うか、話し方や傾聴方法などについて経験ができる環境をどのように与えるかアンケートを通じて検討している。現在、在宅歯科診療で需要が増加している摂食嚥下機能評価、摂食機能療法については、購入した機器を使用し学生に直接指導が可能となっている。実際に手に取り、教員による検査画像を確認することで摂食嚥下機能に関わる解剖、機能、変化、異常所見などの評価方法を学ぶことができていた。「重要性」:地域で活躍できる歯科医師になるためには、様々な職種と接する機会が必要である。早い段階で様々な職種と情報共有が可能となるように、実習の場を提供できるようスケジュールの確認を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当大学の教育システムの変更により各学年(1、3、4、5、6学年)の講義回数、実習回数の変更が生じた。特に、臨床実習の頻度、回数の大幅な減少により、歯科訪問診療で行う実習回数が減少し、対象となる学生数も減少した。そのため、在宅歯科医療、摂食機能療法などに関する講義、実習内容に当初予定していた評価が不可能となったため進行が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度十分にアンケート確認、講義内容確認ができなかった学年に対し、在宅診療に関する意識調査を引き続き行っていく。第5学年に対する障害者歯科、摂食嚥下機能評価、摂食機能療法、歯科訪問診療等の臨床実習に関しては、研究分担者(町田麗子)が所属をする日本歯科大学附属病院において限られた時間を使用し、臨床現場を経験させ、基礎的手技の実行、技術の習得などを行えるよう環境を整備していく予定である。
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Causes of Carryover |
当初計画していたポータブル歯科診療装置の価格変動に伴い、予算計画上購入が困難となったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
歯科訪問診療時に使用するポータブル口腔吸引装置、統計用ソフト(IBM、SPSS)の購入を予定している。
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