2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of an interdisciplinary ethical collaboration training program for physicians, nurses, physical therapists, occupational therapists, and social workers
Project/Area Number |
15K11477
|
Research Institution | Teikyo Heisei University |
Principal Investigator |
吉澤 千登勢 帝京平成大学, 健康医療スポーツ学部, 教授 (40461157)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白鳥 孝子 和洋女子大学, 看護学部, 教授 (90331389)
飯塚 恵美 山梨県立大学, 看護学部, 助手 (10750250) [Withdrawn]
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 倫理実践能力 / 多職種連携 / 看護倫理学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、「多職種(医師・看護師・理学療法士・作業療法士・社会福祉士)倫理連携」の研修プログラムの開発である。 本年度は、質問紙調査(倫理実践能力や連携・補完能力に関する質問/自由記述等)を実施した。研究対象者は地域医療支援病院・地域基幹急性期病院・企業立病院・大学附属病院の1,378名で、回収数は429名(医師=72・看護師=315・理学療法士=23・作業療法士=9・社会福祉士=10)であった(有効回収率=31.1%)。分析方法は、各質問項目の職種別平均値を比較し、医師-看護師間はWelch検定を施した。最高平均点は、医師は「私=法令や倫理指針を考慮し患者の権利を尊重(4.24)」、看護師は「自分とって都合の悪いことも倫理的に問題がある時には上司に報告(3.89)」、理学療法士は「部署内外の関係者と適切な関係を保つことへの配慮(4.35)」、作業療法士は「職場の皆=他の職種の専門性を理解(4.67)」、社会福祉士は「職場の皆=法令や倫理指針を考慮し患者の権利を尊重(4.90)」であった。また全職種とも、「倫理問題への取組みが人事面で評価される」が低値であった。医師-看護師間の検定で有意差(p.<0.5)があったのは、「法令や倫理指針」および「職種毎の倫理綱領」の内容理解等であった。その他、倫理問題解決に向け連携しにくい職種の最多は「医師」で、理由として「多忙で時間が取れない・コミュニケーションが困難」等が挙がった。また、役に立つ倫理・連携研修は、「シナリオトレーニング・定期的な意識づけのための講義・チーム医療のあるべき姿・連携の現状を知る」等であった。以上の結果から、自身や職場の倫理実践能力や連携・補完能力の現況を知り、職種を超え横断的かつ継続的に知識教育を含めた実践研修を提供する教育プログラムの必要性が示唆された。今後、教育プログラムを具体化し検証していく。
|
Remarks |
商業雑誌『地域ケアリング』から依頼を受け、Vol.20,No.5(p60-62)/Vol.20,No.10(p87-89)の2巻に、「多職種(医師・看護師・理学療法士・作業療法士・社会福祉士)倫理連携研修プログラムの開発~資格取得のための養成カリキュラムに焦点をあてて~」と題し、当該科研研究の取組みを紹介した。
|