2017 Fiscal Year Annual Research Report
A basic research for the contamination of Bacillus cereus spores on hospital clothes and linens to prevent hospital infections caused by Bacillus cereus
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15K11487
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Research Institution | Sugiyama Jogakuen University |
Principal Investigator |
石原 由華 椙山女学園大学, 看護学部, 教授 (30369607)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 美智男 椙山女学園大学, 看護学部, 教授 (20111841) [Withdrawn]
佐藤 晶子 椙山女学園大学, 看護学部, 助教 (20593510)
社本 生衣 藤田保健衛生大学, 保健学研究科, 講師 (40593512)
宇佐美 久枝 椙山女学園大学, 看護学部, 准教授 (80587006)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | セレウス菌 / 乾燥芽胞 / 繊維の織り方 / 前腕皮膚汚染 / アンピシリン耐性 / クラスAβ-ラクタマーゼ / イミペネム耐性 / メタロβ-ラクタマーゼ |
Outline of Annual Research Achievements |
今までのセレウス菌の乾燥芽胞の各繊維への付着実験から、我々は綿やレーヨンには乾燥芽胞が最も付着しないことを見出した。次に繊維の織り方に着目して、14種類の織り方の異なる布について、セレウス菌の乾燥芽胞の付着実験を行った。その結果、麻ブロードや精華パレスの織り方には乾燥芽胞が最も付着していなかったが、ポリエステル100%のシフォンジョーゼットには多くの乾燥芽胞が付着していた。したがって、繊維の織り方の違いによって、乾燥芽胞の付着の状況が異なることが示唆された。 また、2015~2017年にA県在住の40~88歳の健常成人350名を対象に、右または左前腕皮膚(10×10 cm)におけるセレウス菌汚染状況調査を行った。この調査は椙山女学園大学看護学部研究倫理審査委員会の承認を得て行った。その結果、19.4%(68名/350名)の被験者からセレウス菌が検出された。分離されたセレウス菌について抗菌薬感受性試験(ディスク拡散法)を行い、68株中8株がアンピシリン、セファゾリンに耐性を示し、そのうち1株がイミペネムにも耐性を示した。この8株については、アンピシリン・スルバクタム(クラスAβ-ラクタマーゼを阻害する)についても抗菌薬感受性試験を行ったところ、8株全てが耐性を示した。以上から、アンピシリン耐性はクラスAβ-ラクタマーゼによるものであることが示唆され、またイミペネム耐性はメタロβ-ラクタマーゼの発現の可能性が考えられた。さらにイミペネム耐性株について、メタロβ-ラクタマーゼ遺伝子領域を以前我々が全ゲノムを決定したセレウス菌NC7401株と比較したが、遺伝子の配列に大きな違いはなかった。したがって、メタロβ-ラクタマーゼ遺伝子の発現調節を担う領域が起因であることが示唆された。
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Research Products
(2 results)