2016 Fiscal Year Research-status Report
看護師の臨床判断力を強化する卒後教育プログラムとその評価指標の確立
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15K11501
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山花 令子 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (40642012)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 美穂 公益財団法人がん研究会, 有明病院 看護部, 副部長 (70645712)
池田 真理 東京女子医科大学, 看護学部, 教授 (70610210)
大堀 昇 松蔭大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (60589076)
山本 則子 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (90280924)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | フィジカルアセスメント / フィジカルイグザミネーション / 看護実践 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、実践看護師の臨床判断力強化を目指したフィジカルアセスメン(PA)の教育(卒後PA研修プログラム)開発を目指す。 ①卒後臨床看護研修の一環として多様な実践現場に汎用可能な卒後PA研修プログラムの開発をする。②看護師のPA能力評価指標を開発する。③看護教育プログラムおよび評価指標を踏まえて、研修プログラムの効果を測定する。 本年度は、昨年度実施した郵送調査の回収結果の解析を行った。全国の病院1983施設の内で、172施設から協力可能と返事があった(9.0%)。対象を各部署で中心的に看護師教育に携わっているものとしたため、各施設の部署数分の質問紙を施設担当者に郵送し各部署への配布を依頼した。総部署数1255部署で返信が551部署551名(43.9%)の看護師からあった。訪問看護ステーション968施設は、各ステーションの看護管理者1名に郵送をした。110施設から回収が得られた(13%)。病院看護師、訪問看護ステーションのそれぞれの専門領域において、それぞれのPE項目の実践頻度「毎日行っている」~「全く行っていない」5段階と必要性「とても必要」~「必要ではない」を9段階を尋ね、先行研究を参考にしながら、それぞれの中央値でLevel1~5に分類を行った。これによって、病棟で看護師教育に着手している看護師が、それぞれの部署の診療領域でどのような実践を行っているか、また、看護師として必要と考えるPAのためのフィジカルイグザミネーションスキルはどのような項目かが明らかになった。 現在これらの結果を踏まえて教育プログラムを検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は1年目に郵送した質問紙の、回収と解析を行った。 教育プログラムを検討し協力施設を募る予定であった。しかし、病院及び病院内の診療科、訪問看護ステーションから得られた、実践の実態と看護者の認識の結果の解釈に検討を重ねたため、プログラムの作成に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
調査結果報告書、および看護師教育プログラムを作成し、調査への協力施設に郵送する。その際に、教育プログラムを実施すること、その評価を行うことについての同意説明書も合わせて郵送し、教育プログラムの実施についての協力依頼をする。調査協力が可能と返答のあった施設がどのような教育をこれまでしていたかを含めインタビューを行うとともに、教育プログラム実施前後でその評価を行う予定である。なお、現在、倫理申請を検討中である。
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Causes of Carryover |
本年度は、回収した結果から教育プログラムを完成させ協力施設(172)に調査結果とともに郵送する予定であった。さらに、その際に教育プログラムの評価への協力施設を募る予定であった。しかし、プログラム作成に時間を要した。そのため使用予定の郵送費や交通費が未使用となり次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
調査協力施設への調査結果の郵送および調査協力への依頼に関する費用、および教育プログラム実施に際して、各施設を訪問する際の費用として活用する予定である。
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