2016 Fiscal Year Research-status Report
看護シミュレーション教育の充実を目指したファシリテータ育成プログラム構築
Project/Area Number |
15K11506
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
内藤 知佐子 京都大学, 医学研究科, 助教 (10405053)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 和史 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (10741928)
谷口 初美 九州大学, 医学研究院, 教授 (30295034)
任 和子 京都大学, 医学研究科, 教授 (40243084)
内海 桃絵 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (40585973)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | シミュレーション教育 / ファシリテーション / ディブリーフィング / 指導者 / 育成 / 看護教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、シミュレーション教育における質の高いファシリテータの育成プログラムの構築である。平成28年度は、前年度に引き続きスキル&チップスの収集に向けて指導者の育成を推進するとともに、指導者の質向上に重点を置き取り組んだ。 指導者育成コースについては計54回開催し、院内外から計192名の受講者が参加した。平成28年度は現場につなぐシミュレーション教育を目指し、全部署において急変対応シミュレーション研修を実施した。事前に指導者と打ち合わせを行い、現場のニーズや環境を共有しシナリオをアレンジするとともに、指導ポイントについても指導者と対話を通して共通理解を図り、より実践につなぐディブリーフィング内容になるよう取り組んだ。その結果、各部署の特徴を捉えたシミュレーション研修の実践が可能となった。 平成28年度は、シミュレーション教育における指導者のスキル&チップスの収集を目的に、4グループ計16名に対しフォーカスグループインタビューを実施した。指導者から得られたスキル&チップスを分析するとともに、指導者育成コース後の振り返りのなかで得られた情報をふまえ、指導者が困難と感じる指導場面やその際の具体的な対応スキルを習得するための教材を現在開発中である。開発した教材については、順次クラウドコンピューティングシステム「Knowledge-Drive 4.0」を活用し、Webサイトにアップしていく予定である。 その他、研究者自身のスキルアップと現在研究代表者が使用しているシミュレーション教育におけるファシリテーター育成プログラムへの指導・助言を目的に、ハワイ大学のシミュレーションセンターにて開催されたSimulation Facilitator Workshop-Advancedに参加し情報収集を行うとともに、プログラム改善に向けた示唆を得た。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成28年度も引き続き、指導者の育成に重点を置き取り組んだ。ハワイ大学での研修においては、現在使用しているシミュレーション教育における指導者育成コースの見直しを図るための大変良い機会となった。概ね、方向性としては間違っておらず、今後はフォーカスグループインタビューの分析結果、自国の国民性や文化、医療や教育制度などの背景もふまえながらプログラムを完成させていく予定である。 指導者育成コースについては、今年度は全部署においてOJTコースを開催することができた。事前に各部署の指導者と綿密な打ち合わせを行うことで、それぞれの部署の特徴を捉えたシナリオの作成と実践につなぐための的を絞った具体的な振り返りを実施することができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は、シミュレーション教育における指導者のスキル&チップスを分析し、指導者育成コース後の振り返りのなかで得られた情報もふまえながら、指導者が困難と感じる指導場面やその際の具体的な対応スキルを習得するための教材を増やしていく。開発した教材については、順次クラウドコンピューティングシステム「Knowledge-Drive 4.0」を活用し、Webサイトにアップしていく。また、完成したシミュレーション教育におけるファシリテーター育成プログラムについては試験運用を行い、改良を図っていく。
|
Causes of Carryover |
平成28年度は研究者らの海外研修を予定していたが、当初予定していた研修日程の変更などがあり参加できない教員があった。そのため、次年度の使用額が発生した。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
最終年度は、フォーカスグループインタビューの分析をもとに教材開発を行う。また、開発した教材は、WEBサイトにアップしe-learningにて学習できるようにする。その他、国内外で開催されているシミュレーション研修に参加し、研究者らのスキルアップを図る。
|
Research Products
(1 results)