2015 Fiscal Year Research-status Report
エンドオブライフケア教育効果を高めるシミュレーション看護教育プログラムの検証
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15K11509
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Research Institution | Ibaraki Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
黒田 暢子 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教 (90506776)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
織井 優貴子 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 教授 (50285681)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | エンドオブライフ・ケア教育 / ARCSモデル / 授業設計 / シミュレーション看護教育プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、看護系大学卒業時に経験が少ない、または経験がなく就職後にリアリティショックなど大きな影響を受ける要因とされる「エンドオブライフ(End-of-Life)・ケア」に注目し、フルスケールシミュレータを用いた臨場感のある場面を再現した教育を行い、その効果について検証を行うことである。 具体的には、臨死期の場面でのシナリオをARCSモデルに基づいて教授設計し、継続的(初回、3か月後、6か月後、10か月後)に、同じ手順でシミュレーション看護教育プログラムを実施する。そして、シミュレーションの実施前後に「教育において達成されるべき目標(B.S.Bloom)」の3側面から質問紙調査を行い、効果を評価する。また、卒業後も教育効果が維持されていくのか、卒後2年目まで追跡調査を行うことも目的とする。 平成27年度は、1. ARCSモデルに基づいて、「臨死期のケア」に関する授業設計を行い、体験中心学習の演習の中で、患者役をフルスケールシミュレータに設定した「エンドオブライフ・ケア教育プログラム」の作成を行った。シナリオは、Simlation in Nursing Education Sim Man Scenarios(NLN社)のフォーマットを参考にした。2. 作成したシミュレーション看護教育プログラムが実施可能であるか、中忠実度フルスケールシミュレータを用いてテストランを行い、内容や時間配分等確認を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初、平成27年度は、1. シミュレーション看護教育プログラムの作成、2. シミュレーション看護教育プログラムの実施の2点を目標にしていたところ、1. の作成中で終了してしまったため。 また、シミュレーション看護教育プログラムの実施期間を10か月間を想定していたことから考えるとシナリオ作成の想定期間は2か月と短く、事前のスケジュール設定に関しての認識が不十分であったことも一因と考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、1.シミュレーション看護教育プログラムの完成:エンドオブライフ・ケアに多数関わった経験のある看護職者に作成したシナリオについて意見を求め、より臨床場面に近いシミュレーション内容としていく。また、2. シミュレーション看護教育プログラムの実施:指定規則別表3における専門分野ⅠおよびⅡの実習を終了している看護系大学大学生30名程度を対象に、継続的(初回、3か月後、6か月後、10か月後)にシミュレーションを行い、実施前後に「教育において達成されるべき目標(B.S.Bloom)」の3側面から質問紙調査を行い、効果を評価する。3. データ分析:実施前後、初回(ベースライン)~10か月後までの平均得点の定点比較を行う。
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Causes of Carryover |
平成27年度は、シミュレーション看護教育プログラムの作成が中心だったため、1. 物品費:シミュレーション撮影用のビデオカメラ、データ入力用パソコンを購入しなかった。2. 旅費:シミュレーション実施する施設に出向かなかったため使用しなかった。3. 人件費・謝金:資料整理・データ入力作業を実施していないかったため使用しなった。4. その他:学内図書館での閲覧やダウンロードできる文献が多く、使用しなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
1. 物品費:今年度はシミュレーション看護教育プログラムを実施するため、撮影用のビデオカメラを購入する。2. 旅費:シミュレーション看護教育プログラムを実施する施設への旅費として使用する。また、シミュレータを用いたエンドオブライフケア教育に関して見聞を拡げるため、6/16~6/18にテキサスで開催されるINACSL CONFERENCEに参加する。3. 人件費・謝金:シミュレーション看護教育プログラム実施後のデータの入力作業やす資料整理を依頼し、協力者に人件費を支払う。4. その他:使用するアンケート調査用紙の印刷、依頼先への通信費の使用、文献複写代として使用する。
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