2015 Fiscal Year Research-status Report
看護職に必要な「放射線防護・安全管理」教育プログラムの構築と教育ツールの開発
Project/Area Number |
15K11544
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
野戸 結花 弘前大学, 保健学研究科, 教授 (80250629)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
漆坂 真弓 弘前大学, 保健学研究科, 講師 (70326304)
北島 麻衣子 弘前大学, 保健学研究科, 助教 (70455731)
吉野 浩教 弘前大学, 保健学研究科, 助教 (10583734)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 放射線看護 / 教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、看護職に必要な「放射線防護・安全管理」の知識とスキルを学習するための系統的・包括的な教育プログラムの構築及び教育ツールの開発を行うことである。平成27年度は看護職に必要な「放射線防護・安全管理」に関する知識・スキルの明確化と教育プログラム試案の作成を行った。 「放射線防護・安全管理」に関する知識・スキルを抽出する目的で文献検討を実施した。医学中央雑誌Web版を用いて検索を行った。収載誌発行年は限定せず、Key wordsは「放射線防護」とした結果5148件、さらにKey wordsに「教育」を追加し296件、会議録を除き274件、原著論文とし64件となった。次に、64文献から論文題名及び抄録の内容により放射線防護教育に関連する52文献を抽出した。抽出した文献を精読し、「看護師が遭遇する放射線防護の知識・技術が必要とされる場面」、「放射線診療に携わる看護師に必要な放射線防護に関する知識・技術の項目」、「放射線防護に関する知識・技術の到達目標」、「放射線防護において看護師が持つ疑問・不安」、「放射線防護教育方法への示唆」が記述されている部分を抜き出した。 以上の結果及び放射線防護に関する学習内容が収載されている書籍、研究者らのこれまでの研究成果を勘案し、本教育プログラムのねらい、教育目的・目標、教育の単元の構成と教育目標、学習の順序性、時間配分、学習内容を構造化した。構造化を行うにあたり、「放射線の基礎知識」と「看護師が遭遇する放射線防護の知識・技術が必要とされる場面(X線検査、核医学検査(各種シンチ、PET)、IVR、小線源治療、内用療法等)」の2つを大単元とし、各場面で可能性がある放射線被ばくの種類毎(医療被ばく、職業被ばく、公衆被ばく、環境汚染)に理解を深める内容構成とした。 上記の文献検討及び研究者らの協議により、教育方法や教材の工夫を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成27年度の実施計画では教育プログラム試案(原案)に関して有識者に意見を求め、修正し、エキスパートコンセンサスを得た後に教育プログラム試案の完成版とする予定であったが、初期の文献検討及び研究者間の協議に予定を超えた時間が必要となったために進捗状況は遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度に構造化した教育プログラムに対し専門家からの意見を求め、修正した後に、個々の単元の教育に使用する教材を作成する予定であり、計画通りに遂行可能である。
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Causes of Carryover |
研究の進捗状況がやや遅れたことで、作成した教育プログラム試案(原案)に対し有識者からの意見を求めるための会合を行わなかったことで旅費・謝金に差額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度に計画していた有識者との会合及び教育内容に関する情報収集を行うための旅費とする。また、教材等のコンテンツ作成のための費用とする。
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