2017 Fiscal Year Research-status Report
看護職に必要な「放射線防護・安全管理」教育プログラムの構築と教育ツールの開発
Project/Area Number |
15K11544
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
野戸 結花 弘前大学, 保健学研究科, 教授 (80250629)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
漆坂 真弓 弘前大学, 保健学研究科, 講師 (70326304)
北島 麻衣子 弘前大学, 保健学研究科, 助教 (70455731)
吉野 浩教 弘前大学, 保健学研究科, 助教 (10583734)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 放射線看護 / 教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、看護職に必要な「放射線防護・安全管理」の知識とスキルを学習するための系統的・包括的な教育プログラムの構築及び教育ツールの開発を行うことである。 平成29年度は平成27・28年度で作成した「看護職に必要な『放射線防護・安全管理』教育プログラム(試案)」及び教材の教育効果を検証するための指標を検討し作成した。 「看護職に必要な『放射線防護・安全管理』教育プログラム(試案)」の教材は、「放射線の基礎知識」と「看護師が遭遇する放射線防護の知識・技術が必要とされる場面毎の放射線防護」の2つを大単元とし、放射線診療と看護の総論、放射線防護を理解するための基礎知識、各場面で可能性がある放射線被ばく(医療被ばく、職業被ばく、公衆被ばく、環境汚染)の理解、防護と看護上の安全管理が理解できる構成とした。教材はパワーポイントのスライド資料とし、指導ガイドラインとしてスライド毎に内容の詳細な解説を付し、その他、学習者がさらに理解を深めるための関連知識の紹介や学習のヒントを加味した。 「看護職に必要な『放射線防護・安全管理』教育プログラム(試案)」の教材の評価として、学習会参加前後における学習内容の理解度、学習内容の難解さ、教材の適切性について教育内容・目的毎に53項目を設定し、理解等の程度をリッカートスケールで評価する尺度を作成した。 平成31年度は看護学生を対象とした学習会を開催し、作成した評価指標を用いた評価を実施、結果に基づき「看護職に必要な『放射線防護・安全管理』教育プログラム」及び教材を修正し、公表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成29年度は「看護職に必要な『放射線防護・安全管理』教育プログラム(試案)」の教材を用いて看護学生及び看護職者を対象とした学習会を開催し、同プログラム及び教材の評価を実施し、内容の再検討・修正を経て、最終版の完成とする予定であった。しかし、当初の計画よりも作成した教材の量が多く、検討及び修正に時間を要したこと、同様に、本プログラム及び教材を評価する指標項目の精選にも時間を要したことにより、学習会開催時期が予定よりも遅れた。以上の理由から進捗状況は「やや遅れている」との評価とした。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は、看護学生等を対象とした「看護職に必要な『放射線防護・安全管理』教育プログラム(試案)」の教材を用いた学習会を複数回開催し、作成した評価指標にてデータを収集し、結果に基づきプログラム及び教材の修正を行い「看護職に必要な『放射線防護・安全管理』教育プログラム」の完成版として公表を予定している。
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Causes of Carryover |
平成29年度に開催を予定していた「看護職に必要な『放射線防護・安全管理』教育プログラム(試案)」及び教材の評価を目的とした学習会が平成30年度にずれ込んだことで、学習会参加者への謝礼、プログラム及び教材修正後の完成版の作成にかかる費用の支出がなかったことで、当初所定の支出に齟齬が生じた。 平成30年度5月に開催予定の学習会の協力者への謝金、教材最終版の作成の外注、専門学会での発表・公表のための旅費、学術誌への投稿料での支出を予定している。
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