2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a portable posture measuring device capable of monitoring posture while working and warning of dangerous posture that could cause lower back pain
Project/Area Number |
15K11556
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
伊丹 君和 滋賀県立大学, 人間看護学部, 教授 (30310626)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 寿彦 滋賀県立大学, 工学部, 教授 (60157998)
西岡 靖貴 滋賀県立大学, 工学部, 助教 (70609734)
関 恵子 滋賀県立大学, 人間看護学部, 助教 (40760393)
川端 愛野 滋賀県立大学, 人間看護学部, 助教 (60583052)
米田 照美 滋賀県立大学, 人間看護学部, 助教 (00353037)
山野 光裕 滋賀県立大学, 工学部, 准教授 (70323178)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 腰痛予防 / ボディメカニクス / 看護動作 / 前傾姿勢 / 腰部負担 / 視聴覚教材 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は,本システムを新人看護師教育に組み込み,効果検証を行った。【目的】看護師の腰痛有訴率は高く,個人と組織の両方から予防に関する教育が必要である。新人看護師研修において本システムの活用を組み入れた腰痛予防教育を行うことにより,その効果検証を行う。【方法】同意が得られたA病院の新人看護師29名を対象に,腰痛予防研修を行った。研修の前後と7ヵ月後に対象者に看護動作を行ってもらい,腰部負担に繋がる前傾姿勢平均角度や優良姿勢達成スコア(腰部の疲労と関節モーメントに着目し腰部負担の少ない姿勢を100点満点で評価した値)の計測を行った。計測には,携帯型姿勢計測装置(特願 2013-249758矯正支援装置)を使用した。なお,個人の腰痛歴や腰痛予防への意識等も調査した。得られたデータはIBM SPSS Statistics 21を用いて分析した。また,A大学の倫理審査委員会の承認を受けた(第495号)。【結果・考察】半数以上が入職までに腰痛を経験しており,発症に学生時代の実習等が関連していることが明らかとなったことから,腰痛予防教育は学生時代を含めより早期から行う必要があると考えた。優良姿勢達成スコアは研修前の69.8±24.1点が,研修直後は74.6±22.2点と有意差はなかったが上昇が認められた。前傾姿勢平均角度と腰痛の程度は,研修前に比べ7ヵ月後の調査では有意差は無かったが大きくなっており,腰部負担が大きくなっている可能性が示唆された。これらより,組織的に腰痛予防教育を行うことで,一時的に個人の意識を向上させ腰痛予防行動を促すことが可能であると考えられた。今後は定期的に研修を行うことで,看護師が腰痛予防を意識した行動を継続して取れるように,組織として働きかけることが必要になると考えた。 また,本システムの活用を含む腰痛予防のための取り組みについてホームページを立ち上げ周知した。
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