2015 Fiscal Year Research-status Report
看護師・助産師のWork Engagementの要因と組織効果に関する探索研究
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15K11568
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
原田 通予 慶應義塾大学, 看護医療学部(藤沢), 講師 (40459673)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野口 真貴子 北海道大学, 保健科学研究院, 准教授 (30459672)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | Work Engagement / 看護・助産管理 / 組織効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
Work Engagement(以下WE)は、活力(vigor)、熱意(dedication) 、没頭(absorprion)の3要素から構成された複合概念であり、WEが高いことは仕事に対してエネルギーと満足感を持っている状態である。 看護職者の働く状況に関する研究は、ストレスやバーンアウトなどネガティブな状況から捉えた研究が多くなされている。しかし、ビジネス界では、ポジティブな側面で捉え、活き活きと働いていることが与える効果や影響について注目されてきている。 本研究は、看護師・助産師のWork Engagementの要因と組織効果について明らかにすることを目的とする。
平成27年度は、看護師・助産師のWEの実態を明らかにするために文献等を用いて検討を行った。先行研究にて上司や同僚のサポートなどの仕事資源によってWEが高まること、WEが高い労働者は役割行動や役割以外の行動を積極的に行うこと、心理的苦痛や身体的愁訴がなく、離転職の意思が低い、業務以外の仕事への貢献が多いことなど積極性との関連があること、医療ミスが少ないこと等が明らかとなった。これらの結果を踏まえ研究計画について専門的視点からレビューをおこない、研究計画を改善した。 また、本調査を実施するための質問紙の検討を行い、平成28年度の研究を実施するための準備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
やや遅れている理由としては、1.文献検索への時間を多く費やしたことがあげられる。類似概念等を含めて多方面からの文献検討が必要であり、当初の予定よりも文献の分析が必要であった。また文献検討を通し、研究計画を改善する必要があったため、時間を要した。2.研究代表者の所属先変更により学内業務が多忙であり、研究のための時間を確保することが困難であったことも理由としてあげられる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は質問紙調査実施に向けた準備を行う予定であるため以下の計画とする。 ①質問紙調査の作成、予備調査を実施する。 ②倫理審査を受け調査を実施できるように準備を行う。③調査対象施設の選定と調整を実施する。 回収率の目標を30%としているが、回収率が30%を下回っていた場合は再度調査書の配布を実施する予定である。 統計解析については以下の通りである。 分析の過程で統計学的専門化からスーパーバイズを受け、分析における信頼性、妥当性、整合性の確保を行う予定である。
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Causes of Carryover |
年度当初の計画よりも、研究に必要な物品購入を安価に行うことができたため、次年度に使用する研究費が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度は、質問紙調査を実施するための準備として印刷代、調査施設を確保のするための旅費を申請する。また、学会へ参加し、看護・助産領域の動向を把握し、本研究へ活用するための国内旅費を計上する。 事業の遂行に必要な謝金については、研究資料の整理、データ入力の補助等を計上し計画を修正しながら研究を遂行する予定である。
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