2017 Fiscal Year Annual Research Report
Survey on actual condition of patients with chronic heart failure and their families
Project/Area Number |
15K11587
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
二井谷 真由美 広島大学, 医歯薬保健学研究科(保), 講師 (30326441)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 慢性心不全 / 家族 / 心理状態 / QOL / 介護負担 |
Outline of Annual Research Achievements |
慢性心不全と診断され外来通院している患者とその家族の心理状態や家族の負担感とそれらに影響する因子について明らかにすることを目的に構成的質問紙を用いた横断調査を実施した。対象者500名に質問紙を配布し、患者・家族両者からの返信は356部であった。そのうち、回答に欠損のみられた70部を除外し、286部について解析を行った。 患者の平均年齢は70.76歳(SD11.66)、心不全の原因疾患としては虚血性心疾患が44.1%と最も多かった。家族の平均年齢は64.31歳(SD12.64)で、続柄は、夫37名(12.9%)、妻165名(57.7%)と配偶者が7割を占めた。HADSを用いて測定した心理状態について、不安ありと評価された患者は20名(7.0%)、家族は29名(10.1%)であった。また、抑うつありと評価された患者は31名(10.8%)、家族は36名(12.6%)であった。SF-12を用いて測定したQOLについて、身体的健康度の平均値は患者42.39(SD9.64)、家族47.85(SD8.71)であり、心理的健康度の平均値は患者47.15(SD10.66)、家族48.89(SD9.95)であり、家族のQOL得点の方が患者よりやや高かった。家族の介護負担について、J-ZBI-8を用いて測定した結果、高負担と評価される20点以上の家族が10名(3.5%)であった。家族の心理状態について、多変量解析を行った結果、家族の不安は患者の不安と自己管理行動に関連がみられ、抑うつも患者の抑うつと自己管理行動に関連がみられた。 本研究の結果より家族の心理状態には患者の自己管理行動や心理状態が影響していることが明らかになった。
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