2017 Fiscal Year Research-status Report
コーパス分析に基づく救急看護教育支援のためのデータベースの構築および解析
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15K11597
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
平尾 明美 神戸大学, 医学部附属病院, 看護師 (90363720)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 兼敏 奈良学園大学, 保健医療学部, 非常勤講師 (10346637)
李 在鎬 早稲田大学, 国際学術院(日本語教育研究科), 教授 (20450695)
久保 圭 大阪大学, 日本語日本文化教育センター, 講師 (10748685)
中村 恵子 札幌市立大学, 看護学部, 特任教授 (70255412)
春名 寛香 神戸市看護大学, 看護学部, 助教 (80711134)
平野 通子 神戸市看護大学, 看護学部, 助教 (10645120)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 救急看護 / コーパス言語学 / 看護辞書 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は看護学生の救急看護実習記録と看護基礎教育で使用する教科書や臨床看護師が使用する救急看護の書籍から救急看護の専門用語となる語彙の特定を進めた。 2015~2017年度に収集した学生の実習記録3年分を形態素解析ツール、Chasenによる名詞の連結法と自動抽出用モジュールのTermExtract(以下TE法)により分析し語の抽出を行った。結果、Chasen結合による項目数が545項目、TE法による項目数が1156項目抽出され、合計1701項目を研究者らの目視での確認を行った。1、2、3などの数詞(二次、三次)や接頭語が付く語(初療、無影灯、超音波など)が一語の名詞や未知語として残るケースもあったが、N-gramモデルを利用したテキスト分析を行う事で、共起関係により専門用語として多くの単語はまとまった。また、N-gram で処理していくと3-gram、4-gramでそれ以上になると専門的な語彙は少なくなることが確認された。 書籍についても形態素解析による語の抽出を行い8402語が抽出された。350語は特に目視による読み方の確認が必要であった。医療用語や専門用語に対応するため、書籍からについても形態素解析による語の抽出を行った。8402語が抽出されたが350語は特に目視による読み方の確認が必要であった。 形態素解析手法を、ChasenからMecabに変更して形態素解析の精度を向上するとともに、新たにMecabベースの医療用辞書(ComeJisyo単語77000語)が利用できるようにして辞書の充実を図った。これにより形態素解析用の救急看護の独自辞書の原案を作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
書籍についても形態素解析による語の抽出に時間を要した。しかしながら形態素解析手法を、ChasenからMecabに変更して形態素解析の精度を向上させるなどの成果はあった。
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Strategy for Future Research Activity |
Mecabベースの医療用辞書(ComeJisyo単語77000語)が利用できるようになったことで、救急看護における独自辞書原案の単語生起コストを含めた(単語の抽出順序を決めるコーパスデータ)の再評価を行い、コーパス辞書としての洗練化を図る。 また、看護学生の実習記録から得られた専門用語の救急領域での重要性、必要度の確認を臨床の実習指導者に依頼し、辞書に追加することで教育現場の実際にも活かせる辞書とする予定である。
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Causes of Carryover |
研究の進行が遅れており助成金使用金額の差が生じた。今年度行う調査費用、分析に使用する書籍、PCソフトを購入予定している。また、成果発表のためのweb環境の構築に経費が必要となる。
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Research Products
(4 results)