2015 Fiscal Year Research-status Report
慢性疾患患者を支える一般外来看護師に向けた教育モデル試案の開発
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15K11605
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Research Institution | St. Luke's International University |
Principal Investigator |
松本 文奈 聖路加国際大学, 看護学部, 助教 (60735603)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 外来看護 |
Outline of Annual Research Achievements |
医中誌、CiNiiを用いて、外来看護に関する研究論文の検索を行った。期間は過去20年とし、現在、約40件の論文を対象とした文献検討を実施している。より詳細な各研究の結果と課題については現在分析中であるが、主な概要として、対象文献の研究傾向は大きく、①疾患別に対象者へ提供する専門的看護に関する研究、②外来部門における看護の役割や専門性に関する研究、③外来看護師の能力開発やキャリア発達に関する研究、④外来看護を提供するシステムに関する研究、に分類された。 外来において看護師は、診療部門ごとに主に配置される。そのため、①は最も多く、がん、糖尿病、慢性心不全といった慢性疾患患者を継続的に支援するための看護の役割や支援プログラムに関する研究が行われていた。②については、外来という場から、治療期や長期療養期を支援する看護の特徴や能力をテーマとした論文が多かった。③については、外来看護師自身が抱える迷いや困難感、能力育成のためのキャリア開発の必要性を示唆する研究がみられた。④では、外来という療養の場のシステムを整備していく構成要素として、面談等のためのプライベートスペースの確保、電子カルテの整備、部署横断的なクリティカルパスの活用および看護記録の活用、事務作業専門の看護補助者やクラークの導入、人員配置の充実、認定看護師・専門看護師の配置などが挙げられていた。 業務の実態を記述するための大規模な調査は1992年に報告されたものがあったが、研究の傾向として、各施設が現在直面している課題を解決するために取り組むものが多かった。 これら文献から得た知見と、近年の外来診療での課題を統合するために、併設病院の外来部門で取り組まれている検討会に所属し、外来診療の現状の課題に関する示唆を得ている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
文献検討した内容について、現在論文を執筆中である。
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Strategy for Future Research Activity |
準備が整い次第、外来看護に関わる看護師、認定・専門看護師及び院内教育を企画する教育担当者等に対し、外来診療上の課題に関するインタビューを実施する予定である。
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Causes of Carryover |
インタビュー調査の準備が整わず、インタビュー謝金の手続きに着手していないため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
準備が整い次第、外来看護に関わる看護師、認定・専門看護師及び院内教育を企画する教育担当者等に対し、外来診療上の課題に関するインタビューを実施し、謝金を使用する予定である。
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