2018 Fiscal Year Annual Research Report
A study of supportive care to maintain of QOL in patients with COPD (Chronic Obstructive Pulmonary Disease) and non-small cell lung cancer
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15K11623
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
森本 美智子 岡山大学, 保健学研究科, 教授 (50335593)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | QOL / COPD合併非小細胞肺がん / 化学療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
病期Ⅲ期以上の非小細胞肺がんと診断され、慢性閉塞性肺疾患(COPD)を合併する患者の生活の質(Quality of Life; QOL)の推移、それに影響する要因を明らかにして、サポーティブケアを検討することを目的とした。 1. COPD合併非小細胞肺がんで化学療法を受ける患者の治療前、治療開始から12週間後(3ヵ月後)、24週間後(6ヵ月後)の3時点のQOL、息切れの程度、四肢筋肉量、サポートの有無、心理的因子等について調査を実施した。 2.非小細胞肺がんで病期Ⅲ期以上と診断され、化学療法を継続する患者の体験について調査を実施した。 1の調査から、息切れの程度や肺がんに伴う随伴症状が少ないことが身体的健康や精神的健康、身体面・心理面の安寧に影響しているものと考えられた。息切れの程度の改善は、日常生活の中での非活動時間の短縮につながり、四肢筋肉量の増加にも寄与しているものと推察された。一方で、治療開始に比べて12週間後(3ヵ月後)、24週間後(6ヵ月後)にはサポート人数が減少する傾向もあり、治療を継続していくことは社会・家族面に影響を与えていることが推察された。なお本研究での対象者は、非小細胞肺がん患者を対象とした先行研究に比べて、FACT-L(Functional assessment of cancer therapy-lung cancer)で測定したQOLが低い傾向にあった。 2の調査は、非小細胞肺がんで治療を継続する患者を対象としたものであったが、この調査から治療を継続する患者が家族に表出できない死への恐怖や不安を抱えていることが示された。また、治療に伴う体重の変化は社会復帰への不安を助長する因子でもあった。息切れの緩和、症状緩和が重要となる支援であるが、加えて、家族との関係や体重の維持といった側面への介入の必要性が示唆される。
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Research Products
(1 results)