2015 Fiscal Year Research-status Report
バイオマーカーを用いた妊娠期からの産後鬱スクリーニングプログラム開発に関する検討
Project/Area Number |
15K11655
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
川野 亜津子 筑波大学, 医学医療系, 助教 (10550733)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江守 陽子 筑波大学, 医学医療系, 教授 (70114337)
村井 文江 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (40229943)
山海 千保子 筑波大学, 医学医療系, 助教 (90438101)
小泉 仁子 筑波大学, 付属病院看護部, 看護部長 (20292964)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 産後鬱 / ストレスバイオマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、産後うつ防止のための妊娠期からのスクリーニングシステムの構築である。妊娠期の母親の心理的状態が産後鬱の発症と関連があるとの先行研究から、妊娠中からの状態にも重点をおいたスクリーニング実施の妥当性を検討し予防的介入の必要性がある母親への早期対応を可能とするためのシステム構築の一環とすることが目的である。妊娠期の女性を対象として産褥期にかけて縦断的にバイオマーカーを測定しEPDSとの関連や妊娠期と産褥期のデータの関連性を検討し、妊娠期からのバイオマーカーのデータが産後鬱の可能性や早期発見の評価に妥当であるか明らかにする。平成27年度は妊娠期からの周産期の女性10名を対象にパイロットスタディを行い、研究計画の見直し・修正を通して平成28年度本調査の研究計画を検討する予定であった。しかし指標とするバイオマーカーについて先行文献や学会出席における討議等により再検討の必要性が生じたため、今年度はパイロットスタディに入る前に研究計画の再検討を進めた。血液中免疫グロブリンA、副腎皮質ホルモン(DHEA、DHEA-S)、白血球分画(好中球、リンパ球、単球、好酸球、好塩基球)、尿中コルチゾール、カテコラミンが有用な指標として挙げられた。本研究で扱うものとして適切である指標について現在検討中である。さらにバイオマーカーに影響するストレス以外の因子(生活習慣、疾病等)や検体採取時の条件等について先行文献等により再検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度は、指標とするバイオマーカーや研究方法について再検討を中心として進めた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度から調査に入る。妊娠初期から産褥1ヵ月まで縦断的に測定したバイオマーカーのデータをもとに、周産期女性のストレスマーカーの推移を明らかにする。平成29年度は妊娠期から産褥期までのバイオマーカーのデータとEPDSとの関連、妊娠期と産褥期のデータの関連性を検討し、妊娠期からのバイオマーカーのデータが、産後鬱の可能性や早期発見の評価に妥当であるか明らかにする。
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Causes of Carryover |
調査開始を来年度としたため、その費用が残額として生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
検体検査・データ分析にかかる費用、学会発表や投稿料として次年度使用予定。
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