2015 Fiscal Year Research-status Report
3世代の母娘間伝承を活用した更年期女性のヘルスケア教育支援モデルの構築
Project/Area Number |
15K11658
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
千場 直美 神戸大学, 保健学研究科, 准教授 (90347005)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 女性 / ヘルスケア / 女子大学生 / 健康教育 / 更年期 / 月経 / 生活習慣 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】本研究は女性の健康習慣や健康ニーズの実態及びそれに影響する要因について明らかにし、効果的な女性の健康教育及び健康支援を検討することである。方法としては家族(母娘)間における健康教育のあり方を明らかにし、3世代の女性を対象にしたヘルスケア支援モデルを構築することである。 【方法1】ヘルスケアニーズについて明らかにするために女子大学生を対象に事前調査を質問紙及び実験調査にて実施した。調査1の対象はH県在住の女子大学生140名。調査内容は月経について,冷えについて,生活習慣について,HADS,PSQIなどである。 【結果1】対象の平均年齢は20.84±1.74歳、月経痛の自覚がある者は53名(45.3%)、冷えの自覚のある者は66名(56.4%)だった。HADS(不安)疑診・確診46名(39.7%)、HADS(抑うつ)疑診・確診25名(21.6%)、PSQI6点以上の睡眠障害の者が55人(47.8%)であった。冷えと月経痛は有意な相関関係があり、PSQIはHADS(不安)およびHADS(抑うつ)と相関関係がみられた。 【方法2】16名の女子大学生を対象に冷えの自覚の有無と体温の変化について調査した。体温は起床時及び就寝時に手先、足先、額の3点を非接触型皮膚赤外線体温計を使用し、卵胞期に2週間測定した。 【結果2】冷えの自覚の有無と各部位の体温に有意な関係はみられなかったが、手先及び足先の温度は室温と有意な相関関係を示した。 結果より、女子大学生は月経痛や冷えなど健康上の問題を有しているが、問題点について認識されておらず、対処方法や改善方法についての知識も乏しく、今後、健康教育の必要性があると考えられる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
女子大学生を中心に、健康問題や生活習慣上の問題について、プレテストを実施した。今後更に、他県における調査など調査範囲を拡大し、、3世代の健康状態や、健康ニーズについて実態を明らかにする必要がある。
|
Strategy for Future Research Activity |
女子大学生を中心に、健康問題や生活習慣上の問題について、プレテストを実施した。今後は、地域を拡大し、また、調査対象を増やし、その母や祖母の健康認識、健康状態、受けた健康教育について実態を明らかにし、必要な支援や健康教育について検討する予定である。
|
Causes of Carryover |
当初計画していた他県での調査について、調整がすすまなかったため、交通費や人件費を予定より使用できなかった。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
今後の調査で、地域、人数、世代を拡大していく予定であり、物品費、人件費、旅費が生じる計画である。
|
Research Products
(4 results)