2016 Fiscal Year Research-status Report
3世代の母娘間伝承を活用した更年期女性のヘルスケア教育支援モデルの構築
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15K11658
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
千場 直美 神戸大学, 保健学研究科, 准教授 (90347005)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 更年期 / 女性 / ヘルスケア / 月経 / 健康教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】本研究の目的は、女性の健康習慣や健康ニーズの実態、及びそれに影響する要因について明らかにし、効果的な女性の健康教育及び健康支援方法を検討することである。方法としては家族(祖母・母・娘)間における健康教育のありかたについて検討し、3世代の女性を対象にした、効果的で効率の良いヘルスケア支援モデルを構築することである。 【方法】今回は主に娘世代の女性(女子大学生)を対象に健康状態の調査を行った。倫理的配慮について口頭で説明し、同意の得られた者に対してアンケート調査を実施。調査内容は、背景(年齢・身長・体重・月経等)、健康習慣、身体症状、食習慣、冷えHADS,PMSの症状、BDHQ等である。 【結果】対象は80名、有効回答は79名だった。平均年齢は22.6±3.9、BMIは19.3±1.8、健康習慣の不良な者65.8%、冷え症の自覚54.4%、PMS中等症19.0%、不安のある者24.1%、抑うつの者12.7%だった。栄養状態について冷え症と非冷え症群ではエネルギー摂取量は差がないものの、冷え症群では炭水化物摂取量が少なかった(p<0.05)。また、PMS群と非PMS群においても炭水化物摂取量が少なかった(p<0.05)。炭水化物の中でも白飯の摂取が少なかった(p<0.05)。標準摂取量と比較して、Ca,Fe,食物繊維やビタミンB1の摂取も少ない傾向にあった。 結果より、女子大学生の健康習慣は良好と言えず、特に食事摂取内容の偏りや不足しがちな栄養素があり、冷えや、PMS、メンタルヘルスへの影響が推察された。健康習慣の改善の必要があり、健康習慣と健康状態に関する教育の必要性があり、身近な家庭内での教育の必要性が考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
大学院コース変更後1年目であり本務多忙に加えて、熊本地震被災により公私ともに多忙となった。また、連携研究者も被災するなど調整困難な状況があった。
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Strategy for Future Research Activity |
倫理委員会の承認後、女子大学生の親に向けたプレテスト(アンケート調査)の実施予定。調査後、データ分析し、3世代の女性におけるライフサイクルに関する健康教育プログラムの構築に向けて、教育内容の検討および実施を考えている。 プレテストの後は、本調査を複数の地域で行う予定。また、健康教育プログラムの実施予定である。
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Causes of Carryover |
大学院コース変更後初年度による業務多忙に加え、熊本地震被災により公私ともに多忙であった。また、連携研究者の被災もあり、研究打ち合わせや調整ができなかったため計画通りに研究が進まなかった。加えて計画していた成果発表もできず、旅費や物品費の使用が遅れた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度より、県外の連携研究者との打ち合わせ会議後、調査を実施する予定であり、旅費および物品費が発生する。また、調査後の成果発表のため旅費および物品費が発生する。
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Research Products
(4 results)