2018 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of a healthcare educational support model for menopausal women using transmission between three generations of mothers and daughters
Project/Area Number |
15K11658
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
千場 直美 神戸大学, 保健学研究科, 准教授 (90347005)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 月経教育 / 家庭 / 母親 / 娘 / 月経随伴症状 / 更年期症状 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本における女性の性周期におけるヘルスケア教育のあり方について検討する目的で、家庭内における月経教育やヘルスケアスキルの実際、および健康ニーズについての実態を明らかにするために調査を実施した。 調査は①女子大学生およびその母親に対する家庭内における月経教育の実際についての質問紙調査。調査②は20~50代女性における月経教育の実際および月経教育に関するニーズについてWEBを実施した。 調査①の結果、調査対象となった母親82名の平均年齢は51.11±3.26歳。月経の基本について教育を受けていたが、月経に伴う健康問題(月経随伴症状や更年期症状など)についての教育を受けた者は少なく、理解していないため教育の自信も低く、家庭内で娘に対する教育もできてない現状がみられた。娘である女子大学生88名も母親と同様に、月経の基本について教育を受けていたが、月経に伴う健康問題(月経随伴症状や更年期症状など)についての教育を受けた者は少なく、月経随伴症状への積極的な対処ができない状況にあった。母親から月経教育を受けた内容に関しては、母親に相談する傾向がみられ対処行動につながるため、家庭内における母親の月経教育や相談役割の重要性が示唆された。しかし、現時点では母親に対する教育が十分でないため、今後母親になる世代への月経教育が必要である。 調査②20~50歳代女性対象のWEB調査の結果、1032名の内訳は各年代258名(25%)、既婚63.8%、出産経験あり55.7%。月経のメカニズムについては学校で73.3%、初経と対応については68.4%が母親から教育を受けていた。月経異常・不妊・更年期については約4割が医療者からの教育を期待していたが、実際は1割程度が医療者から教育を受けたのみで、教育ニーズを満たすために専門的知識を持つ医療者による教育が必要であり、更に教育者の育成と実践が必要であると示唆された。
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