2015 Fiscal Year Research-status Report
更年期女性のQOL向上のための日常生活に関する研究-酸化ストレスを指標にして-
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15K11665
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Research Institution | Chiba Prefectural University of Health Sciences |
Principal Investigator |
川城 由紀子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 准教授 (20337108)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 邦子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (70247302)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 更年期 / 酸化ストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度は、Elisa法(酵素免疫測定法)によるエストロゲン濃度の測定のプロトコール確立に向けて、条件検討を行った。 静脈より血液採取を行い、真空採血管で0、3、6、9時間保存後に遠心分離により上清を採取し、-80℃に凍結保存した。これらの検体の血清中エストロゲン測定を行ったが、9時間保存のものでもエストロゲン濃度の減衰は見られなかった。この結果から、少なくとも血液採取後9時間までは血清中エストロゲン濃度が測定可能であるされる結果が得られた。一方で酸化ストレスの指標とするBAPとd-ROMについては、血液採取後72時間以内に計測することが推奨されている。これらの結果から、本課題においては、被験者から血液を採取後、9時間以内にこれらの生化学検査を実施することが望ましいことが考えられた。 エストロゲンの測定キットについて、本解析に適したものを選定するため、複数のElisaキットを精査した。今回の研究課題では血清中エストロゲン濃度が低いと予測される更年期女性について測定をすることから、血清を希釈して測定することを推奨していないキットが望ましい。また、エストロゲン濃度が十分に高い成熟期女性の測定も行うことから、高い濃度でも原液で測定できるものがよいと考えられる。予備検討をしたキットのうちこれらの条件を満たし、測定結果の再現性があるものを本研究課題で使用することに決定した。 今年度はエストロゲン濃度測定の条件検討に当初の想定以上の時間が必要となったため、他の条件検討は次年度に早急に行うこととする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度の研究実施計画にある、エストロゲン濃度測定の条件や精度についての予備検討を行うことができたことから、「おおむね順調に進展している」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
血管機能検査の保存時間の予備検討を行う。 平成28年度は成熟期女性への調査について研究実施計画通りに進める。このデータは今後行う更年期女性への調査結果と比較する対象群として扱う
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Causes of Carryover |
研究費申請の時点では初年度から対象者への調査を実施する計画であったが、生化学的検査について予備検討が必要であることがわかった。そのため初年度は生化学検査の予備検討を行ったため、次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
物品費:酸化還元分析キット、エストロゲン測定キット、実験用消耗品、文具等に使用する。旅費:調査や学会参加に伴う交通費に使用する。人件費・謝金:調査協力者や研究補助者への謝金に使用する。その他:血管機能検査等の生化学検査、個人結果返却等の郵送代に使用する。
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