2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development and evaluation of parent and child admission program in medical facilities for children with disabilities: Support to father
Project/Area Number |
15K11677
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Research Institution | Ibaraki Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
藤岡 寛 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 教授 (90555327)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 親子入園 / 障害児 / 父親 / コペアレンティング |
Outline of Annual Research Achievements |
家族の中でも、児の養育に主に関わるのは母親であることが多い。しかし、在宅で障害児を養育していくためには、母親だけでなく、父親やきょうだい等他の家族員の協力が必要である。本研究では、家族の中でも特に父親に注目し、児の養育における父親の役割を明らかにし、親子入園プログラムにおける父親支援の方略を立てることを目的とする。 在宅で障害児を養育している父親を対象に、半構造化面接を個別で行なった。面接では、インタビューガイドに沿って、児や家族の状況・児のケアで困難に感じること・困難なことへの対処を尋ねた。面接内容は承諾を得て録音し、逐語化した。児の養育における父親の役割に注目し、内容ごとにカテゴリー化した。本研究実施にあたり、事前に研究機関の倫理委員会から承認を得た。 父親18名に半構造化面接を実施した。父親の年齢は30代から60代、面接時間は30分~100分であった。日常ケアにおける母親との役割分担:仕事を終えて帰宅後あるいは休日は、母親に代わって父親が児のケアを行っていた。きょうだいのいる家族では、母親が児のケアに専念できるよう、父親がきょうだいを連れて外出することもあった。仕事の調整:児のケアが継続できるよう、就労時間を変更したり、介護休暇を利用したりしていた。職場の状況によっては、自営業に転職あるいは退職するケースもあった。行政機関への折衝:保育園の入園やバギーの助成申請などのために、母親や児と共に行政機関に出向き、家族の窮状やニードを切実に訴えて、行政側の対応を引き出していた。 児の養育において父親が母親と協働している状況が明らかになった。今後は母親・父親間で協働するようになったプロセスや、その際の医療職者に対するニードを明らかにする必要がある。
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