2017 Fiscal Year Research-status Report
不妊外来における初回受診カップルへのケアモデル開発
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15K11691
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| Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
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Principal Investigator |
實崎 美奈 産業医科大学, 産業保健学部, 准教授 (80412667)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | 不妊患者カップル / 初回受診時ケア / ケアモデル開発 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、不妊患者カップルが通院開始初期に不本意に通院を中断するケースを減少させることを目的とし、文献検討および実態調査から、不妊外来を初めて訪れたカップルへのケアモデルの開発をめざすものである。研究期間は平成27年度～平成31年度の5年間としている。
本研究の初年度である平成27年度には、文献検討および学術集会等への参加による情報収集を行うことにより、不妊患者カップルへの初回受診時看護の実態調査を行うための準備を行った。2年目にあたる平成28年度には、引き続き文献検討および学術集会等への参加による情報収集を行い、当該年度に実施する予定であった「不妊外来における初回受診カップルへのケアの実態調査(1)(参加観察)」で使用する参加観察記録のフォームを作成した。このフォームを資料に含めた研究計画書を作成して研究者の所属機関の倫理委員会に提出し、平成29年4月に承認された（産業医科大学倫理委員会、受付番号H29-014）。
上記の調査（参加観察）は10事例程度を予定しており、平成29年度中には6事例の調査を実施した。この調査を進めるために、日本国内で開催された2つの関連学会の学術集会等へ参加し、本調査への参加協力依頼および情報収集を行った。それに加えて、平成29年度からの新たな連携研究者も関連学会の学術集会への参加により、本研究課題の属する助産・母性看護の分野における研究のトレンドの把握を行うよう依頼した。
また、本研究課題への着手前に実施した「不本意に治療を中断する不妊症患者夫婦の要因分析：治療開始から1年後までの追跡調査」(科学研究費課題番号21592837)の成果の一部を、平成28年度に引き続いて関連学会の学会誌に投稿し掲載された。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は文献検討および2度の実態調査によるケアモデル提案書の作成とその実用性の検討、洗練化までを最終目標としており、研究期間は5年間としている。研究成果の精度を高めるためにも、研究計画立案の時点から無理のないスケジュールとすることを心がけた。
平成27年度の文献検討および学術集会等への参加による情報収集までは概ね順調に進めることができていた。しかし平成28年度の初めに研究者の所属機関（部署）において予定外に研究・教育スタッフの欠員が発生したこと、また研究代表者が平成30年9月に開催予定の第16回日本生殖看護学会学術集会の学術集会長を務めることでその準備も重なり、当初予定していたエフォートどおりに研究を進めることが困難となった。
そんな中でも本研究の進行が大幅に遅れることがないよう、平成28年度中に研究者の所属機関の倫理委員会に「不妊外来における初回受診カップルへのケアの実態調査(1)(参加観察）」の研究計画書を提出して平成29年4月に承認され、平成29年度中に予定していた調査の約半分を終えることができた。
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| Strategy for Future Research Activity |
平成29年度に調査開始となり、すでに約半分を終えている「不妊外来における初回受診カップルへのケアの実態調査(1)(参加観察)」については、平成30年度も引き続き調査を進めて行く。この調査による成果は、次に実施を予定している実態調査(2)(質問紙調査)で使用する調査票を作成する上での示唆を得るためのものである。
本研究は平成28年度に引き続き、平成29年度末の時点でも「やや遅れている」状況にある。平成30年度には研究代表者の所属機関（部署）の欠員が補充され、9月に研究代表者が学術集会長を務める第16回日本生殖看護学会学術集会が終われば、当初予定していたエフォートを確保することができる。
平成30年度は現在実施中の実態調査(1)(参加観察)をすすめるとともに、実態調査(2)(質問紙調査)の研究計画書の作成もすすめ、早急に実態調査(2)に着手できるよう務めたい。
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| Causes of Carryover |
「現在までの進捗状況」にも記述したとおり、本研究課題は現在、やや遅れて進行中である。現在実施中の実態調査(1)は参加観察であるが、当初の予定通りに調査に出向く時間の確保が難しかったこと、現時点までの調査実施施設は研究者の所属機関に比較的近かったこともあり、旅費の使用額が少なかった。また、調査が遅れていることに伴い、分析に必要なOA機器の購入（物品費）および分析にかかる人件費等の使用、成果報告のための学術集会等への参加に至っていないことも、次年度使用額が生じた理由である。
次年度は、研究者が調査に出向く時間を比較的確保しやすい状況となること、また調査が終わり次第、分析を進める予定であるので、物品費および人件費を当初の予定通りに使用することが可能となる。実態調査(1)の成果報告のための学術集会等への参加も予定しているため、旅費の使用も行う。実態調査(1)の終了後には引き続き実態調査(2)の質問紙調査も控えている。この調査では、調査票の印刷や通信費も発生する予定であるため、順調に進行すれば次年度の研究費は計画通りに使用できる。
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