2020 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of frontal lobe oxygen metabolism and growth development at the breastfeeding in neonates using near-infrared spectroscopy
Project/Area Number |
15K11700
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
市川 元基 信州大学, 学術研究院保健学系, 教授 (60223088)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平林 優子 信州大学, 学術研究院保健学系, 教授 (50228813)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 新生児 / 哺乳 / 近赤外線分光法 |
Outline of Annual Research Achievements |
信州大学医学部附属病院産科婦人科病棟で出生した日齢3~5日の新生児合計17名に対して母乳哺乳開始前、母乳哺乳中にパルスオキシメーター、近赤外線分校装置(NIRO-200NX)を装着し、母乳哺乳中の前頭葉における酸素化ヘモグロビン濃度、脱酸素化ヘモグロビン濃度等のデータを9名の安静群の新生児と比較し、解析を行った。このうち17名の児から解析可能なデータを得ることができた。17名のうち12名は母乳哺乳開始後1分から安静群と比較して有意に前頭葉の酸素化ヘモグロビン濃度が上昇し、5分後まで上昇し続けた(酸素化ヘモグロビン上昇群)。5名は母乳哺乳開始後1分から安静群と比較して有意に前頭葉の酸素化ヘモグロビン濃度が低下し、4分後に安静群レベルに回復した(酸素化ヘモグロビン低下群)。脱酸素化ヘモグロビン濃度は酸素化ヘモグロビン上昇群では母乳哺乳開始後2分での値が安静群に比べて上昇したが、1、3,4、5分値は有意差がみられなかった。酸素化ヘモグロビン低下群の脱酸素化ヘモグロビン濃度は安静群に比べて母乳哺乳開始後1分から5分まで有意差は見られなかった。経皮的酸素飽和度は酸素化ヘモグロビン低下群で母乳哺乳開始後1分から3分まで低下がみられたが、酸素化ヘモグロビン上昇群では安静群と有意差はみられなかった。1か月健診時に1日体重増加を比較したデータを解析したところ、酸素化ヘモグロビン低下群では酸素化ヘモグロビン上昇群よりも1日体重増加が有意に少なかった。その後の経過観察により4か月、10か月、1歳半健診時のデータは4~5名の乳児で収集することが出来たが、数が少なく成長・発達についてのデータを解析することはできなかった。
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