2016 Fiscal Year Research-status Report
骨延長術を受けることを意思決定した子どもの看護援助
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15K11711
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
田村 佳士枝 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 講師 (60236750)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 骨延長術 / 意思決定 / 子ども / 看護援助 |
Outline of Annual Research Achievements |
データ収集:平成27年度に引き続き、フォーカスグループインタビューにおいて看護師が認識する子どもの意思決定と取り組みから、子どもへのインタビュー内容を追加した。その上で、平成28年度は、子どもと家族を対象にインタビューを4組に実施した。子どもは、14歳から18歳までの4名で、手術後の状態が安定し、リハビリテーションが開始されている状況で実施した。 研究の成果:すべての子どもは、手術の1~2年前に医師より子ども本人に説明がなされ、整形外科疾患により骨延長術の必要性を子どもなりに理解し、手術を受けることを自己決定していた。延長術の必要性は、他者との身体の比較により、大きくなりたいという希望によるものが多かった。手術やその後、痛みがあることは子どもに説明されていたが、手術を受け、延長・リハビリテーションをとおして、痛みを実感し乗り越えていた。入院生活で同年代の児が同様の手術を受け、体験を共有できていたことで、自然に乗り越える力になっていた。また、子どもの家族は、子どもの思いをくみ取り、精神的な支援を行っていた。今後、分析を進め、概念の生成およびカテゴリー化を進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初、協力いただいていた施設の移転に伴い、データ収集ができない状況であったため、他施設に交渉、倫理申請を行い、順調に4組のデータ収集を実施し分析を進めている。 看護師対象に行ったフォーカスグループインタビューの分析を進め、日本小児看護学会学術集会での発表に採択され、8月に発表を予定している。
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Strategy for Future Research Activity |
子どもと家族1組のデータ収集が年度内に実施できなかったため、H29年度に実施し、分析を進めていく。
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Causes of Carryover |
ほぼ予定通り子どもと家族へインタビューを実施し予算を執行できた。1組のデータ収集が残っているため、テープ起こし、謝礼などの費用の執行ができなかった。また、4組目のデータは年度末にかかったため、平成29年度予算にて執行する。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
残り1組のインタビューを実施し、執行を進める。また、平成29年度は研究終了年度となるため、分析・論文化を進め、報告書作成を行う。
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