2015 Fiscal Year Research-status Report
在宅療養児を支える訪問看護師に対する小児特定看護師の介入教育プログラムの検討
Project/Area Number |
15K11723
|
Research Institution | Oita University of Nursing and Health Sciences |
Principal Investigator |
草野 淳子 大分県立看護科学大学, 看護学部, 講師 (70634111)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高野 政子 大分県立看護科学大学, 看護学部, 教授 (30316195)
足立 綾 (薬師寺綾) 大分県立看護科学大学, 看護学部, 助手 (70550929)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 訪問看護師 / 在宅療養児 / 医療的ケア / 知識技術 / 不足 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、医療的ケアが必要な在宅療養児にかかわる訪問看護師への小児特定看護師介入プログラムを開発し、実施することである。平成27年度は基礎調査として「訪問看護師の小児の訪問看護に対する知識技術の不足の認識」というテーマでA県内の訪問看護ステーションの訪問看護師を対象に調査を行った。調査は平成27年9月~10月に、A県内の訪問看護ステーションに勤務する看護師を対象とし、無記名の自記式質問紙を用いて実施した。質問紙は540部配布し、有効回答は欠損のある回答を除き、202部とした(有効回答率37.4%)。全体の訪問看護師の平均経験年数は7.0±7.3年で、小児の訪問看護の経験がある看護師61名の平均経験年数は2.8±2.5年であった。小児の訪問看護師には、重症児の発達を理解した看護ケア力や調整能力が求められていた。訪問看護の経験が3年以上10年未満の訪問看護師は、呼吸器系の管理などの医療的ケアに知識・技術の不足感が高かった。小児の訪問看護の経験がある看護師は、気管内吸引、気管切開管理、人工呼吸器管理などの呼吸器系のケアを多く行っていた。小児の訪問看護の経験がない看護師は、社会資源などケア体制の整備や子どもの日常的ケアの知識・技術に不足感が高かった。小児の日常ケアや社会福祉制度の知識、マネージメント技術の習得が必要であり、ニーズに対応した調整力が必要と考える。また、訪問看護師への教育のため在宅療養児の母親の現状を調査したテーマとして「医療的ケアが必要な在宅療養児の母親の技術習得に関する文献検討」「在宅療養児の母親が子育ての喜びを感じるまでのプロセス」という内容で現在論文を執筆し、投稿中である。また「在宅療養児の母親の技術習得に関する研究」という演題で学会発表を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度は訪問看護師へのプロフラムを実施するための基礎調査を行い、基礎資料を作成することができた。研究実施は予定通りに進行しているが学会発表や論文執筆が出来ていないテーマがある。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成27年度に行った「訪問看護師の小児の訪問看護に対する知識技術の不足の認識」「医療的ケアが必要な在宅療養児の母親の技術習得に関する文献検討」「在宅療養児の母親が子育ての喜びを感じるまでのプロセス」という基礎調査の内容を元に平成28年度は医療的ケアが必要な在宅療養児にかかわる訪問看護師への小児特定看護師介入プログラムを作成し、実施する予定である。現在、プログラムの検討や講師依頼を行っている。
|
Causes of Carryover |
当該年度の研究の進行状況では学会発表と論文執筆まで進まず、次年度に繰り越し金で学会発表と論文執筆(英訳・論文投稿)の実施を行う予定である。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
学会発表旅費200,000円、その他(英訳、論文投稿費用182,836円)
|
Research Products
(2 results)