2016 Fiscal Year Research-status Report
在宅療養児を支える訪問看護師に対する小児特定看護師の介入教育プログラムの検討
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15K11723
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Research Institution | Oita University of Nursing and Health Sciences |
Principal Investigator |
草野 淳子 大分県立看護科学大学, 看護学部, 講師 (70634111)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高野 政子 大分県立看護科学大学, 看護学部, 教授 (30316195)
足立 綾 (薬師寺綾) 大分県立看護科学大学, 看護学部, 助手 (70550929)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 小児特定看護師 / 訪問看護師 / 訪問看護師研修会 / 在宅療養児 / 重症児 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は医療的ケアが必要な在宅療養児にかかわる小児訪問看護師への小児特定看護師の専門性を生かした訪問看護師介入プログラムを開発・実施し効果を検証することである。平成27年度の大分県内の訪問看護師を対象とした調査では、呼吸管理や経管栄養の方法、リハビリなど重症児に特徴的な看護について知識、技術の不足がある結果であった。この調査結果を基に7日間の小児の訪問看護師研修会のプログラムを作成し、実施した。大分県内の訪問看護ステーション90か所に参加の意向を尋ねた結果、約30人の参加希望があった。プログラムの内容は「在宅療養児の現状と動向」「在宅療養児の総論・疾患と症状」「小児特定看護師による救急時の対応」「小児特定看護師による在宅療養児の症状アセスメント」「在宅療養児の家族の看護」「人工呼吸器の使用方法」「嚥下・消化機能の特徴と看護」「小児特定看護師による呼吸・経管栄養関連の演習」「呼吸機能の特徴と看護」「小児特定看護師による在宅療養児のフィジカルアセスメント」「在宅療養児の口腔ケア」「在宅療養児のリハビリ」などであった。研修会には約24名の受講があり、7日間のプログラムを実施した。教育プログラムの実施前後の調査は属性(7項目)、重症児のケアについての知識技術の自信(69項目)であった。今後、分析、論文化の予定である。参加者の自由記述では、病態生理や実践方法がよく理解できた、演習が役に立つ、小児特定看護師には指導的役割をしてほしいなで、研修に対する肯定的な意見が多く、今後の開催も期待されていた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度に基礎調査を行い、大分県内の小児の訪問看護師の重症児に関する知識・技術の不足の実態が分かった。平成28年度はそれを基に重症児を対象に訪問看護を行う看護師への教育プログラムを作成して実施することが出来た。小児特定看護師を講師とすることで対象者は、病態に関する理解が深まった。実施前後の調査を行うことで効果判定もできた。したがっておおむね、当初の計画通りに進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度から来年度にかけて、再度教育プログラムの実施と平成27年度の訪問看護師教育プログラムの受講生に対してフォローアップ教室を行う予定である。また、調査結果を分析し、論文化する。
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Causes of Carryover |
訪問看護師研修会実施後に質問紙調査を行ったが、調査結果の分析と論文執筆に至らなかったため、論文投稿費用や翻訳料、学会発表経費が使用できずに次年度に繰り越すことになった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度は調査結果の分析と論文化を行い、翻訳料、学会発表経費に使用する予定である。また、訪問看護師研修会参加者へのフォローアップ研修を行う予定である。
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Research Products
(5 results)