2015 Fiscal Year Research-status Report
正常分娩の地域分散型医療連携システム構築に向けた基盤づくり
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15K11735
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| Research Institution | Seisen University |
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Principal Investigator |
金森 京子 聖泉大学, 看護学部, 講師 (10352915)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 里亥 聖泉大学, 看護学部, 教授 (00352914) [Withdrawn]
岩谷 久美子 金沢医科大学, 看護学部, 講師 (10435331)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 開業助産師 / 助産業務管理 / ガイドライン / 医療連携 / 安全管理 / 連携条件 / 周産期医療 / グループインタビュー法 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、正常出産を取り扱う開業助産師の安全管理に焦点を当て、出産における医療連携の基盤づくりのため、次の3点を目的とした。目的1、地域開業助産師が扱う事例を調査分析し、その特徴と医療連携の現状を把握する。目的2、開業助産師の診察･保健指導･分娩取り扱い場面などの参与観察を行い、医師がいない場において医療連携を必要とする事例の、助産師の対応を把握分析する。目的3、開業助産師や診療所あるいは病院医師からヒアリングを行い、医療連携を成立させる諸条件を分析･考察する。
当初計画では平成27年度は研究目的1と目的2を達成するための調査を計画していたが、調査準備の過程において研究目的3を達成するための前段階として、研究方法の一部を追加した。具体的には、開業助産師や医師への個別インタビューを実施する前に開業助産師のフォーカスグループインタビューを計画に加えた。その理由は、グループインタビューの利点であるグループダイナミックスを活用する点に注目し、これにより個人の単独インタビューでは得られない「積み上げられた情報」「幅広い情報」「ダイナミックな情報」を得ることが可能になると考えられた。よって、グループダイナミックスに基づく情報の”引き出し”を先行して実施する必要があると判断した。このことは、当初計画における個別インタビューに向けた開業助産師らの把握や医療連携に関する手掛かりを見つける重要な機会となる。
追加調査の目的は、周産期医療における医療連携を成立させる諸条件と連携を阻む要因を明らかにするため、開業助産師が医療連携に関する現状と課題、またそれらに関する助産所運営を日ごろどのように捉えているかを質的に検討することである。調査方法は、8名の開業助産師を2グループに分け、それぞれのグループに対して1時間半程度の聞き取りを実施した。現在、内容分析に入っているところである。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
主な理由は2点である。
1点目はエフォートが大幅に削減されたことによる理由である。計画段階では研究にかかるエフォートを40％としていたが、当初予期していなかった学内での教育職員の欠員が生じた為、年度途中において複数領域（別科）を兼務することになったのが大きな理由である。結果としてエフォートを10%程度しか確保することが出来なかった。
2点目は研究方法の一部を追加したことによる理由である。具体的には、個別インタビューの前にグループインタビューを計画した。平成27年度の研究計画では、地域開業助産師が扱う事例を分析し、その特徴と医療連携の現状を把握するために調査を行う予定であったが、調査準備計画の過程において別途フォーカスグループインタビュー法を用いた関連調査を実施することとなった。このことは、当初計画における個別インタビューにおける、医療連携に関する手掛かりを見つける重要な機会となった。
以上より、進捗状況が当初計画よりやや遅れる結果となっている。
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| Strategy for Future Research Activity |
現在のところ、特に大きな変更は考えていない。まずは平成27年度追加調査としたグループインタビューの結果を分析し、得られた成果を研究会や学会等で公表し信頼性や妥当性を検討するとともに、論文執筆に着手する。また諸般の事情により開始が遅れた平成27年度調査計画（目的1･目的2）を、早急に開始していきたいと考えている。
平成27年度追加調査は、後に続く研究目的1の開業助産師が扱う分娩の特徴を把握することや、目的2の医療連携を必要とする状況を把握することの参考として活用する。
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| Causes of Carryover |
平成27年度研究計画が諸事情によりの実施できず遅れている。１．当初予定の研究に掛かるエフォートが確保できなかったこと、２．国際学会への参加ができなかったこと、３．関連研究を追加しその調査研究を先行して実施したこと、加えて４．研究対象が想定よりも少なかったことなどから、予定額を執行するに至らなかった。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度は、平成27年度に実施する予定であった調査研究を実施していく。実証研究を量的･質的に詳細かつ効率的に進めるため、調査資料の収集･調査票に関わる印刷費･通信費等に加えて、データ整理や解析等、本研究に必要となる情報インフラ整備を行う。統計ソフトの購入、対象への謝礼とデータ収集･整理に掛かる研究支援員の雇用、同様に妊産婦の個票資料の分析に当たり、疫学･周産期医療の専門的知識を有した専門家による整理作業を必要とするため、専門的研究補助金を計上した。また医療社会学関係･医学専門書･その他関連図書･文献等の参考資料の収集が必要となる。
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