2015 Fiscal Year Research-status Report
認知症高齢者の終末期ケアを担うケア専門職に対する実践能力育成システムの開発
Project/Area Number |
15K11752
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
平松 万由子 三重大学, 医学部, 准教授 (50402681)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯和 勅子 三重大学, 医学部, 教授 (30336713)
北川 亜希子 三重大学, 医学部, 助教 (20422876)
服部 由佳 三重大学, 医学部, 助教 (30705405)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 高齢者 / 終末期ケア / エンド・オブ・ライフケア / 認知症 |
Outline of Annual Research Achievements |
認知症高齢者の終末期ケアにおいては、生活の場での認知症ケア経験の乏しい看護職・終末期ケア経験の乏しい介護職などケアに関わる専門職の認知症・終末期ケアの力量不足、ケア専門職の協働に関する課題、継続ケアに関する課題、医師の協力体制の促進など課題は多い。 これまでの研究報告等では、ケア専門職の知識・技術習得のための勉強会・講演会、看取り後の事例検討など、課題解決に向けた単独のテーマに関する介入が報告されており、効果の検討がなされて来た。しかし、認知症高齢者の終末期ケアは、その多様性から知識・技術の習得のみでの実践は難しく、特に職員の入れ替わりの多い事業所においては、ケア専門職の経験実態に応じた支援内容が必要とされる。 そこで、本研究では「認知症高齢者が住み慣れた希望の場所で最期まで生きること」を生活の場で支える機会の多いケア専門職に焦点を当て、認知症高齢者終末期ケア実践における現状と取り巻く課題を明らかにした上で、特に生活の場で認知症高齢者の終末期ケアを担う人材の実践力育成のあり方を検討することを目的としている。 認知症高齢者ケアに精通し、実際に生活の場での認知症高齢者終末期ケアにかかわる専門職の人材育成に携わっていると考えられる対象に聴き取り調査を行う事で、より実践に即した課題の抽出と実践力育成のあり方の検討に向けた建設的な示唆が得られると考えた。実施計画として、2年に渡りインタビューを実施し、その後認知症高齢者終末期ケアにかかわる専門職を対象に質問紙調査を行う予定としている。1年目となる本年は、情報収集・インタビュー内容の検討とプレテストの分析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画より、2年に渡り情報収集として聴き取り調査・質問紙調査を行う予定であった。 1年目は、情報収集・インタビュー内容の検討に時間をとり、プレテストの分析に時間を当てた。次年度前期より聴き取り調査実施予定であり、当初の計画通り進行していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、当初の計画通り聞き取り調査を進める。得られた結果を参考に、実際に生活の場で高齢者終末期ケアに関わるケア専門職を対象とした質問紙調査を行い、認知症ケアに精通した者が求める力と、実務で困難感を抱いている者が得たいと考える力の差異など、現実の課題を捉えていきたいと考えている。その上で力量形成に向けた効果的な研修方法等について検討していく予定である。
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Causes of Carryover |
本年度は、調査のプレテストまでの実施であり、謝金、入力の為の業者依頼費用等が発生しなかった。 次年度、聞き取り調査を実施する予定であり次年度に必要な経費となる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度、聞き取り調査を実施する予定であり、謝金、入力の為の業者依頼費用として使用予定である。
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