2015 Fiscal Year Research-status Report
外来看護における高齢者虐待徴候発見と対応のためのプロトコール開発
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15K11762
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
辻 玲子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 講師 (20644470)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 高齢者虐待 / 外来看護師 / 多職種連携 / 地域との関係づくり |
Outline of Annual Research Achievements |
「外来看護師のための高齢者虐待徴候発見・対応プロトコール」の作成をすることを目的に、初年度は研究者が平成25年度と平成26年度に行った高齢者虐待に関する病院外来看護師との相談・調整についての他職種へのインタビュー調査の結果整理とプロトコールに必要な要素の抽出及び、まだ行っていない訪問看護ステーション看護師へのインタビュー調査の準備を行った。 1)今までの外来看護師や他職種へのインタビュー調査の整理とプロトコールに必要な要素の抽出:外来看護師においては、虐待のリスク度が高く家族関係が複雑な事例に関して短時間でのタイムリーな対応の調整に苦慮しており、さらに院外のリソースの存在を知っている人もいれば知らない人もいるため、院内・外の連携していく可能性のある所を虐待のパターンに合わせていろいろとプロトコールで示す必要性がでてきた。また、院内の外来看護師の中でも救急部門担当看護師は医療ソーシャルワーカーや退院調整看護師との連携がとれていたが、それ以外の外来看護師や病棟看護師とは十分とはいかない所があったため、その連携が十分とはいっていない看護師が迷わないようなつくりにしてく必要性がでてき。加えて、今の所、病院と地域包括支援センター職員との連携はごく少数だが、病院外来看護師との「顔の見える関係作り」を望んでいるため、プロトコールを使用していくのに、地域の関係者の顔あわせや関係作りも必要なことが抽出された。 2)訪問看護師へのインタビュー調査の準備:高齢者虐待が疑われる外来患者を地域に返す時に、病院外来看護師が連携を重要と捉えている訪問看護ステーション看護師に、どのようなポイントを病院外来看護師が伝え相談すれば、虐待疑い高齢者をスムーズに調整できるかを明らかにするためにインタビュー調査をするため、研究計画の倫理審査を受審し、訪問看護ステーションとの調整を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本来ならば、平成27年度中に訪問看護ステーションの看護師へのインタビュー調査が終わる予定で、研究計画を本学の倫理審査委員会を通し準備をすすめていたが、当初承諾を得ていたステーションの事情で調査ができなくなってしまい、新たな所に打診し承諾を得ることまではできたが、年度内に直接の調査まで至れなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
訪問看護ステーションの看護師へのインタビュー調査は、フィールドを確保できたため、 平成28年度早々にとりかかり、調査結果をまとめる。また上記の結果も反映させた「外来看護師の為の高齢者虐待徴候発見・対応プロトコール」の原案を作成し、連携研究者や老年看護のエキスパートナースなどの協力を得ながら、プロトコールを精選させていく。
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Causes of Carryover |
訪問看護師へのインタビュー調査が実施まで至らず、結果、参加者への謝金やテープリライト料、データ整理の人件費は発生しなかった為。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
計画は遅れたが、平成28年度は訪問看護師へのインタビュー調査を行い、その結果も元に 高齢者虐待発見・対応プロトコールを作成し、プロトコール精選のためのエキスパートパネルを実施する。
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Research Products
(3 results)