2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a self-healing program for caregivers
Project/Area Number |
15K11766
|
Research Institution | Yokohama Soei University |
Principal Investigator |
本江 朝美 横浜創英大学, 看護学部, 教授 (80300060)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | Sense of Coherence / セルフヒーリング / 瞑想 / カオス / ヒーリングタッチ / 自律神経活動 / セルフケア / 高齢者 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、高齢者ケアに携わるケア者のストレスマネージメントの一方法として、簡便に実施可能なセルフヒーリングを、米国ヒーリングタッチ認定プログラムの瞑想を参考に、作成することに着手した。 その結果、セルフヒーリング法として【第1段階:呼吸を調える】【第2段階:今の自分に意識をむけ、中心軸をつくる(センタリング)】【第3段階:大地と繋がりエネルギーを受け入れる(グランディング)】の3段階から成る7分間の瞑想を誘導する音声ガイドを作成した。 作成したセルフヒーリング法については、高齢者ケアに携わるケア者で生体カオス時系列反応(リアプノフ指数、エントロピー)、自律神経反応(交感神経活動、副交感神経活動)、及びストレス対処力(Sense of Coherence;SOC)による評価実験を行った。その結果、介入群は非介入群(安静)に比し、有意な第1段階での交感神経活性化とリアプノフ指数の増大、第1、2段階でのエントロピー増大を認めた。またSOCは第1段階でエントロピーと、第2段階以降で副交感神経活動と、夫々強い負相関を示した。これらより、セルフヒーリングは単なる安静とは異なり、柔軟性と適応性を引き出し、健康生成(SOC)に関与する可能性が示唆された。 更に、ケア者におけるセルフヒーリングの12週間長期継続効果について、ランダム化比較試験を実施した。本年度はその結果を分析したところ、実施率67%で、介入群は非介入群に比し、交感神経活動が開始時、8週間後、12週間後の第一段階で、副交感神経活動が12週間後の第3段階及び実施後で、夫々有意な高値であった。一方生体カオス反応は有意差を認めなかった。この要因として測定環境や実施率の影響が考えられた。 以上より、セルフヒーリング法の長期継続効果は十分ではなかったが、ケア者が簡便にできるセルフヒーリングプログラムとしての活用可能性が示唆された。
|
Research Products
(4 results)