2017 Fiscal Year Research-status Report
認知症ステージアプローチに基づく看護実践モデルの構築
Project/Area Number |
15K11770
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
高見 美保 兵庫県立大学, 看護学部, 教授 (50613204)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中筋 美子 兵庫県立大学, 看護学部, 助教 (10733454)
茅野 幸絵 兵庫県立大学, 看護学部, 助教 (50405370)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 認知症ケア / 認知症ステージ / 看護介入 / 看護実践モデル / 認知症者 / 家族 / ケア提供者 / ケアラー |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、3つの認知症ステージ(軽度、中等度、重度)において診療やケアにあたっている専門職、ならびに該当するステージの認知症者とその家族から収集した基礎調査項目とインタビューデータの分析を進め、国際ケアリング学会や国際アルツハイマー病学会等で結果を発表した。 本研究では、医療機関・介護老人保健施設・特別養護老人ホーム・認知症対応型グループホーム、という認知症者が療養する場を多岐に設定し、その場で治療やケアにあたる医師・看護師・介護福祉士という専門職が留意しているケアの在り方と、その場でそれらの専門職からケアを受けている認知症者および家族の受け止めについて調査し、インタビューによって収取したデータの分析から、認知症ステージ別のアプローチ方法や共通点を見出している。認知症ケアについては、医療側だけでなく当事者の視点からのケアニーズを考える必要性が問われている中、本研究では、診療およびケア提供者側とケアを受ける当事者側のデータも扱っているため、学会発表での意見交換を通して、研究の意義と関心の高さを再確認するに至った。特に、重度の認知症者のニーズとして「身体を整えてほしい」という姿勢保持へのケアの必要性については、従来のケア方略として特質されてこなかったため、新たなケア項目として見出されたと言える。 しかし、申請時の計画では、この結果をもとにワークショップを行い、介入プログラム案の評価を行うことまで予定していたが、フィールド調整に時間を要したため、達成しきれていない。 今年度は最終年度でもあるため、ワークショップの開催と看護介入プログラム実施の調整を同時に進めながら、その評価の実施を行う予定である
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究では、認知症の全ステージを対象としているため、データ収集先となるフィールドが多岐にわたり、研究推進を進めるうえでのフィールド調整に予想以上の時間を要する結果となった。また、研究分担者が育児休暇に入ったため、データ分析が想定以上に遅れた、という事態を招いた。 これらの理由により、研究の進捗が遅れるという事態となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究フィールドの調整方法を変更(フォーカス・グループインタビューと同時に、介入プログラム実施の協力を要請する、研究協力者のリクルート方法を見直す)し、スムーズにデータ収集が行えるように努める。また、研究分担者の復職見込みが立ったため、データ分析のスピードを上げ、研究推進により一層の努力を行う予定である。
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Causes of Carryover |
想定していた研究実施内容が遅れているため、次年度使用額が生じた。今年度は昨年度の研究の遅れ分を合わて、研究の実施を推敲するため、不用意な研究費の余剰は生じないと考えている。
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Research Products
(2 results)