2019 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of the support for child with a parent of young onset dementia
Project/Area Number |
15K11794
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Research Institution | Tenshi College |
Principal Investigator |
小澤 芳子 天使大学, 看護栄養学部, 教授 (60320769)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 克枝 八戸学院大学, 健康医療学部, 教授 (40315544)
小野寺 敦子 目白大学, 人間学部, 教授 (40320767)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 若年認知症 / 若年認知症を親に持つ子ども / 体験 / 成長発達 / 病気の受容 |
Outline of Annual Research Achievements |
若年認知症を親に持つ子どもの体験を明らかにすることを目的として、20歳以下の子ども4名に半構造的インタビューを行い、質的帰納法で分析した。倫理的配慮:海外や学内の学会での倫理を参考に作成し、必要時は親の同席を求めた。インタビューの結果:若年認知症を親に持つ子どもたちは、物心ついた時から病気になった親の姿が親の姿として捉え、その親の姿が当たり前の中で育ったことから、親の病気を自然と受け入れることができていた。また、友人には親の病気をあえて話すことがなかったが、友人から孤立することなく生活は継続できていた。経済的には親の就労により生活には困窮することなく、大学進学や学業への影響もほとんどなく生活できていた。父親に対しては、変化する行動や言動にはややショックを感じているが、これまで育ててくれた感謝の念は感じていた。更に親の病気を契機に親への興味や家族のきずなを強く感じていた。考察:診断が幼少期および青年前期であることから、元気だった父親像の記憶はなく病気である父親のイメージが強いこと、母親が父親の病気を子どもにオープンであったことから疾患への受容がスムーズだったのではないかと考える。また、経済的問題は、母親が若く就労可能であったこと、既に就労していることから時に問題を生じることなく生活できていたと考える。親が病気になることでnegativeな面だけではなく、これまでの親の生き方や軌跡を考える機会となり、病気になっても父親としての役割を実感し、両親への感謝の念を持つ機会でもあったと考える。一緒に生活する中で、自分が何ができるかを考えることで、家族のきずなが深まったのではなかだろうか。
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