2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a critical incident stress care system introduced resilience promoting factors for fire company staff
Project/Area Number |
15K11807
|
Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
武用 百子 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 臨床教育准教授 (00290487)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 敦子 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 講師 (30405427)
早川 博子 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 助教 (30722897)
山本 美緒 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 助教 (40638128)
志波 充 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (50178894)
鈴木 幸子 四條畷学園大学, 看護学部, 教授 (60285319)
池田 敬子 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 准教授 (60331807)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 惨事ストレス / 消防士 / セルフコンパッション / レジリエンス / ポジティブ心理学 |
Outline of Annual Research Achievements |
【背景】本研究は、災害救援者である消防士の精神の健康状態とレジリエンスやセルフ・コンパッションとの関連について明らかにすることである。【方法】対象者は、A 県下の消防署に所属する同意が得られた消防職員で、病気休暇中の消防職員は除外した。用いた質問紙: 7種類で構成した。①消防職員の属性、②SH式レジリエンス尺度、③うつ病自己評価尺度(CES-D)、④出来事インパクト尺度(IES-R)、⑤日本語版対人反応性指標、⑥首尾一貫感覚尺度(SOC)、⑦セルフ・コンパッション尺度【結果】調査票は1500部配布し、回収は1333部(回収率88.9%、有効回答率97.0%)であった。データ欠損のない1293部を分析した。分析方法は、消防士の精神の健康状態(IES-R、CES-D)とセルフコンパッションとレジリエンスの関連について、Peasonの相関係数と重回帰分析を用いた。対象者は、男性1273名(98.7%)、家族と同居1188名(92.1%)、結婚有1002名(77.7%)、子ども有950名(73.6%)、惨事ストレス有226名(17.5%)であった。【考察】IES-Rを従属変数として重回帰分析を行うと、孤独、レジリエンス、セルフコンパッションネガティブ合計で有意差が見られ、CES-Dを従属変数とすると、マインドフルネス、自己批判、孤独、過剰同一性、レジリエンスで有意差が見られた。SOCとの関係性は有意差はみられなかった。SOCは従来のストレスへの対処方法であるが、セルフコンパッションの介入の方が効果があると考えられた。今後、消防職員の精神の健康状態を保つためには、セルフコンパッションを高めることと、レジリエンスを高めることが重要であることが示唆された。
|