2015 Fiscal Year Research-status Report
腹膜透析療養者の在宅EoLケアパスウェイの作成と活用に関する研究
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15K11819
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
三村 洋美 昭和大学, 保健医療学部, 准教授 (30382427)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古江 知子 (田村知子) 昭和大学, 保健医療学部, 普通研究生 (00447137)
衣笠 えり子 昭和大学, 医学部, 教授 (10161522)
井上 由衣 昭和大学, 保健医療学部, 講師 (20760383)
人見 裕江 岐阜聖徳学園大学, 看護学部, 教授 (30259593)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | EOLケア / 腹膜透析 / 在宅看護 / ケアパスウェイ / 看取り |
Outline of Annual Research Achievements |
腹膜透析患者の看取りを行った看護師に個別にインタビューを行った。インタビューの内容から、実践したEOLケア、看取りの支援の意向の確認時期、EOLアセスメント事項、継続アセスメント事項についてデータ分析を行った。訪問看護師の報告したケースは60歳代後半の男性であった。家族は妻と娘であった。15年前に腹膜透析を開始している。死亡する6か月前に転倒して大腿骨骨折したが自宅療養し自宅で死亡した。腹膜透析外来看護師Aの報告したケースは90歳代の男性であった。家族は妻と長男夫婦であった。10年前に腹膜透析を開始している。死亡の1カ月前から食事を食べなくなり寝たきりとなった。家族が自宅療養を希望し徐々に透析量を減らしながら腹膜透析を継続して自宅で死亡した。腹膜透析外来看護師Bの報告したケースは80歳代女性であった。3年前に腹膜透析に導入となった。認知症もあり介護状態であったが、3人の娘の家をローテーションしながら生活をしていた。腹膜炎に胆管炎を併発して末期状態となった。娘は退院して自宅で看取りたいと希望していたが入院中に死亡した。 共通したケアの内容 1.実践したEOLケア-患者の苦痛を和らげる、家族へ終焉へのプロセスを説明、これまでのケアの経過を振り返ることで思い出を整理、病院看護師と訪問看護師が協力してケアを実施、訪問看護師が在宅療養支援診療所医師と連絡をとり調整 2.看取りの支援の意向の確認時期-数年前から終末期の治療について聞いている(腹膜炎入院の時)、その後は体調が悪くなった時に必ず確認をしている、死亡の約1カ月前 3.EOLアセスメント事項-苦痛の有無、腹膜透析の透析量(体液バランスと心機能などから総合的にアセスメントする)、全身の状態と呼吸状態から今後のプロセスを予測 4.継続アセスメント事項-患者の意向、家族関係、患者(家族を含めた)の生きてきた軌跡、家族の疲労度
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
対象者の選定で時間を要したため、スタートが遅れ、グループインタビューを行えていない。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はグループインタビューを速やかに行って、予定しているパスウェイの作成のプロセスを踏みたい。 グループインタビューによってケアパスウェイの原案を作成する。その原案を使ってモデル地区で活用を開始する。延岡地区、東海地区、東京地区の3つの地区でEOLケアを実施し、ケースごとにケアパスウェイの評価を行う。バリアンスがある場合にはバリアンス分析を行う。また、バリアンスが生じた時点でその原因と考えられることをコメントするようにする。コメントに上がったものは、一つずつ検討をして、必要に応じて新たにケアパスウェイの事項として入れ込み、その活用状況をモニタリングする。
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Causes of Carryover |
グループインタビューを実施できていないため、その予算が繰り越しになっている。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度にグループインタビューを行い、予算を使用する。
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