2016 Fiscal Year Research-status Report
豪雪地域の高齢者が自立した栄養・食生活行動を維持するためのサポートシステムの構築
Project/Area Number |
15K11856
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Research Institution | Niigata College of Nursing |
Principal Investigator |
飯吉 令枝 新潟県立看護大学, 看護学部, 准教授 (40279849)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 智代 新潟県立看護大学, 看護学部, 講師 (80621763)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 高齢者 / 食生活 / 栄養 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年2月に実施した豪雪地域の高齢者の調査について、食品摂取多様性得点に関連する要因を分析するとともに、地区別に食生活を分析した。 食品摂取多様性と生活状況との関連では、全体としては「食事を作る」,「おかずのおすそわけ」が、女性では「食料品の買物」が関連していた。また、食品摂取多様性と健康状態との関連では、全体としては「健康度自己評価」、「精神的自立」が、女性では「年齢」、「精神的自立」が関連していた。本調査の対象者は先行研究と比べて食品摂取の多様性得点が低く、低栄養予備軍が潜在化していることも考えられ、低栄養の予防のためにも毎日摂取する割合の少なかった食品を意識的に摂るよう働きかけていく必要がある。また、おすそわけなど、地域住民同士の助け合いができるシステムが継続される支援が必要であるとともに、買い物支援の整備は重要な課題であると考える。 市街地と中山間地の比較では、食料品の買物手段では、スーパーで買い物をする人が市街地のほうが多く、中山間地では移動販売の利用が15.4%であった。また食料品の買物方法は、市街地では車運転45.3%に次いで自転車17.3%、徒歩16.0%で、中山間地では車運転60.3%、家族の車22.1%であった。野菜のおすそ分けをしている人は中山間地で多かった。食品摂取の多様性は、3点以下の人が市街地では44.7%、中山間地では57.1%で、中山間地で3点以下の人が多かった。食品別では魚介類を毎日食べる人の割合が市街地で多かった。中山間地では自転車や徒歩で行けるスーパーがなく、生鮮食品の買い物が不便なことも影響しているのではないかと考える。今後ますます高齢化が進むと思われる中山間地では、車で買い物ができなくなるとさらに食品摂取の多様性得点が下がることも推察される。魚介類など動物性たんぱく質が毎日摂取できるような支援が必要であると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
分析が遅れたため、当初予定していたインタビューを実施できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
中山間地8地区の中でも食品摂取の多様性得点が3点以下の人の割合が65%を超えていた2地区を中心として、2地区を担当する保健師、栄養士、地域包括支援センター職員、地域住民(食生活改善推進委員.老人クラブ等の役員)等を対象にグループインタビューをおこない、に豪雪地域の高齢者が自立して栄養・食生活行動を維持するためのサポートシステムを検討していく。
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Causes of Carryover |
当初の予算より、住民基本台帳の写し代などの費用がかかってはいるが、グループインタビューを今年度から実施予定であったが、計画が遅れたため、その分が次年度にまわることになったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は、グループインタビューを計画に沿って実施していくとともに、7月にサンフランシスコで行われる国際老年学会でこれまでの成果を発表予定である。グループインタビューでは、通信費、録音お越し代、対象者謝礼、会場費代等が必要となる予定である。また成果発表のための旅費の使用を予定している。
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