2015 Fiscal Year Research-status Report
産業看護職における地域保健との連携技術向上を目指した実践教育方法の開発と検証
Project/Area Number |
15K11867
|
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
三橋 祐子 東海大学, 健康科学部, 講師 (10580813)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
錦戸 典子 東海大学, 健康科学部, 教授 (10172644)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 地域・職域連携 / 産業看護職 / コンピテンシー / 地域保健 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.研究結果公表に向けた準備 前段の研究調査において、地域保健との連携に積極的に取り組んでいる産業看護職10名を対象として、産業看護職の地域保健との連携におけるコンピテンシーを明らかにすることを目的にインタビュー調査を実施した。対象者の語りからコンピテンシーに関する表現を抽出し、要約的内容分析を行った。その結果、地域保健との連携における産業看護職のコンピテンシーとして、8つのカテゴリーと23のサブカテゴリーが生成された。これらのコンピテンシーを「日頃からの準備や取り組み」「連携の実践」「職場内の理解を得るための説明とその方法」「連携の基盤となる姿勢・視点」という4つの側面に分けてまとめた。「日頃からの準備や取り組み」では、地域保健に関する情報を収集する、産業看護職から積極的に地域へ出向き、関係性を築く等のカテゴリーが抽出された。また、「連携の実践」では従業員やその家族がスムースに地域保健へ繋がるよう支援する、地域保健関係者へ産業保健活動に関する情報を提供しながら自ら協働企画を提案する、等のカテゴリーが抽出された。さらに、「職場内の理解を得るための説明とその方法」では、地域保健と連携する必要性とその効果について具体的に職場内の関係者へ示す、「連携の基盤となる姿勢・視点」では、従業員やその家族の人生、生活全体を捉える視点を持ち、地域保健と連携する必然性を認識する、というカテゴリーが抽出された。近日中に学術誌へ投稿予定である。 2.質問紙調査に向けた準備 1.で述べた調査・分析の結果、地域保健との連携における産業看護職のコンピテンシーとして101項目が得られた。2016年は、日本産業衛生学会に登録する産業看護職を対象に全国的な調査を実施し、地域保健との連携の有無やこれまでの学習状況などと共に、コンピテンシーの保有状況やその程度、および関連要因を検討する。現在、倫理申請中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2015年度中に質問紙調査を実施する予定であったが、前段のインタビュー調査の分析に時間を要したこと、また、領域の担当教員に欠員が出たことから学部教育に追われ、研究に要する時間を持つことが困難であったため。
|
Strategy for Future Research Activity |
現在、質問紙調査の倫理申請中であり、来月に承認が得られれば出来るだけ早い時期に質問紙調査を実施することが可能である。質問紙調査票の発送・回収作業に関しては事務的な協力を依頼できるメンバーも揃っている。質問紙調査票回収後は、分析作業を優先させて行い、その後、今年度、計画していた教育プログラム・ツールの開発に取り組む予定である。
|
Causes of Carryover |
質問紙調査の実施には至らず、印刷費等を使用することが無かったため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
倫理審査において承認が下り次第、早々に質問紙調査を実施し、印刷費等で使用する。
|