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2015 Fiscal Year Research-status Report

多重災害避難住民のレジリエンスの現状と中長期支援に関する研究

Research Project

Project/Area Number 15K11877
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

天谷 真奈美  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00279621)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2018-03-31
Keywordsレジリエンス / 災害 / 精神的健康 / ミックス・メソッド法 / ストレス
Outline of Annual Research Achievements

本研究は東日本大震災と福島原発事故による中長期避難生活を続ける被災者を対象に、東日本大震災から5年を経過した時点での避難生活における困難な状況と、それを乗り越える精神的適応力・回復力であるレジリエンス、およびその規定要因を明らかにすることにより、レジリエンスを高める中長期支援策を示唆することを目的としている。
研究初年度は、調査準備のために現地被災地を訪問し、現状把握するとともに、研究計画書の実施に向けた洗練化を図り、2年目の調査実施に向けて、本格的に備えることを滞りなく行った。
災害中長期避難生活を続ける住民のレジリエンスの現状と支援の調査準備のため、研究協力者と研究チームでの合同意見交換会を開催した。原発事故後5年間を経過し、取り巻く環境と生活スタイルの変化が著しい中での被災住民の精神的健康の現状と支援の実際について見識を深めた。それと同時に本研究の中心概念であるレジリエンスについての概念分析・レジリエンスを高めるための支援に関する国内外の先行研究・実践活動報告等文献から知見を整理し、調査内容の根拠を明確にした。
本研究の研究手法は、観察研究の精度を高める目的に、当初からミックスメソッド法を採用していた。だが、どのような位置づけで定性的研究と定量的研究をミックスするかが課題であった。そこで研究方法論と先行研究をもとに検討した結果、本研究では定量的にレジリエンスと関連要因にするアンケート調査を実施した結果から、全体的な傾向を明らかにすることを主要とした。さらにそのうえで、定性的な研究を副次的補完的に行い、定量的な研究では明らかにできない繊細な現象を読み取り、包括的に研究成果を導けるよう研究の順序性を固めることができた。これにより次年度の研究遂行に弾みをつけることができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究初年度の研究予定として、調査準備のための文献検討や勉強会の開催、調査計画書の洗練化、調査票の作成、研究協力機関と対象の絞込み、調査事前調整のための現地訪問、専門家会議および倫理委員会への申請実施を挙げていた。これらを予定通り行えている。よって、現在までの進捗状況は至って順調といえる。
調査協力を依頼した機関とコミュニケーションをとり、被災地の5年目の現状に即した視点を得ていることも、スムーズな研究実施において良い影響を与えている。定量的研究で使用する調査票および定性的研究で使用するインタビューガイドについても、災害医学や災害保健看護の専門家および現地自治体の支援者との会議によって十分に練り上げ、妥当性の確保に近づけている。
研究2年目に、定量的調査と定性的調査の2つの実施と、相当な分析時間を要することをあらかじめ予測しているため、初年度は意識的積極的に進行させた。

Strategy for Future Research Activity

本研究を推進する方策として、所属機関の倫理委員会の承認を得たあとに、被災地での調査に入る上で研究倫理を遵守するために被災地住民をサポートする現地自治体の倫理規定に沿った処置を十分に行い、調査実施を今後とも円滑に行えるよう努める。
研究実施に向けて、研究協力機関の支援を得て、選定基準をもとに、対象者の選定を速やかに行う。研究の実施にあたっては、研究協力者のネットワークを活用し、役割分担を明確にする。
なお、現時点では研究計画の大幅な変更や研究遂行上の課題は特にない。綿密に立てた計画を着実に実行することを当初より心がけている。

  • Research Products

    (2 results)

All 2015

All Presentation (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results) Funded Workshop (1 results)

  • [Presentation] Resilience and related factors of the adults taking shelter for a long period by multiple disasters2015

    • Author(s)
      Amagai, M., Kobayashi, N., Nitta, M., Nakazato, A., & Hiroshima, M.
    • Organizer
      21st International Network for Psychiatric Nursing Research Conference
    • Place of Presentation
      Manchester Conference Centre, Manchester, England
    • Year and Date
      2015-09-17 – 2015-09-18
    • Int'l Joint Research
  • [Funded Workshop] 21st International Network for Psychiatric Nursing Research Conference2015

    • Place of Presentation
      Manchester Conference Centre,Manchester, England
    • Year and Date
      2015-09-17 – 2015-09-18

URL: 

Published: 2017-01-06  

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