2015 Fiscal Year Research-status Report
発達障害児をもつ養育者支援における保健師-保育士の連携促進プログラムの開発
Project/Area Number |
15K11879
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
大塚 敏子 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (80515768)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
巽 あさみ 浜松医科大学, 医学部, 教授 (90298513)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 発達障害児 / 保護者支援 / 保育士 / 保健師 / 連携促進 |
Outline of Annual Research Achievements |
発達障害児(疑いを含む)をもつ保護者への支援を行う専門職である保育士と保健師が連携するにあたり、相互の支援内容や役割を正しく認識していることが有効な保護者支援のために必要であり、本研究では最終段階として発達障害児をもつ保護者への支援における両職種の有機的な連携に向けた研修プログラムの開発を目的としている。今年度は両職種の役割認識や相互役割期待を明らかにするための量的調査の準備として、本研究に先立って実施した両職種へのインタビュー調査の質的分析結果をさらに精査した。保育士へのインタビューからは保護者支援について【核心を伝える下準備としての関係づくり】、【方法や時期を見極めた上での核心の伝達】、【保護者の気持ちに配慮した専門的支援活用のための支援】、【期待した反応が得られない保護者への強い困難感】等、保健師との連携について【双方向的な情報のやり取りや協力による有効な養育者支援】、【日頃の関わりが少なく連携にまで至らないと感知】、【一方通行感による連携の意義の感じづらさ】、【保健師の役割への曖昧な認識による連携のしづらさ】、【保健師ならではの機能発揮への期待】の10のコアカテゴリ案が抽出された。また、保健師へのインタビューからは保護者支援について【子どもだけでなく母親の状況も重視した長期的視点に立った支援とその難しさ感知】等、保育士との連携について【保育士からの情報提供による保護者支援の進展】、【母子の利益になるかを基準にした保育士への情報提供】、【双方向的やり取りでの共通認識が支援の効果を高めるとの実感】、【園からの「関わりの糸口がない母子」に関する相談への困難感】、【園との連携における保健師自身の役割に関する迷い】等、7コアカテゴリ案が抽出された。現在、これらのカテゴリを精査し、量的調査項目の抽出を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度中に質的調査の分析の精査を行い量的調査項目の抽出して調査票を作成し、それをもって調査対象市・機関への依頼を行う予定だったが、質的調査の分析に時間を要し、進行中ではあるものの調査項目の最終決定に至っていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、量的調査項目が決定次第、所属機関での倫理申請を経て調査対象市・機関への依頼を行う。対象市・機関の了承が得られ次第、調査を実施する。
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Causes of Carryover |
2015年度中に調査項目を決定し、調査実施準備を終了する予定だったが完遂できなかったことで、予定していた調査依頼のための交通費、調査票印刷費・郵送費等が執行できなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2016年度中に調査実施準備を行い、その中で調査票の準備(用紙・封筒購入費、印刷費等)、調査依頼にかかる費用(交通費等)、郵送費等を執行する。
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Research Products
(1 results)