2015 Fiscal Year Research-status Report
地区組織のコミュニティ・エンパワメントモデルの適用とハンドブックの作成
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15K11883
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
中山 貴美子 神戸大学, 保健学研究科, 准教授 (70324944)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鳩野 洋子 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20260268)
金子 仁子 慶應義塾大学, 看護学部, 教授 (40125919)
草野 恵美子 大阪医科大学, 看護学部, 准教授 (70346419)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | エンパワメント / コミュニティ / 地区組織活動 / 保健師 / モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、地区組織のコミュニティ・エンパワメントモデルを改良し、このモデルを広く普及するためのハンドブックを作成することである。、 本年度は、保健師が地区組織活動を推進していくうえでの課題と解決策を明らかにする目的で、フォーカスグループインタビューを行った。対象は、地区組織活動で成果を上げている自治体等の保健師5名であった。日時は、平成28年1月であった。調査内容は、自治体における地区組織活動と地区組織活動を推進していくうえで障害になっていること、解決策として必要なことであった。分析は、逐語録を作成し、課題と解決策の視点で該当する内容をコード化したうえで、同じ意味内容を分類してカテゴリー化した。 本結果では、本モデルを使用する保健師の地区組織活動を推進していくうえでの課題と解決策のおおまかな内容を明らかにすることができた。課題と解決策には、「時代と地域に対応した活動の必要性」と「地区分担による活動の活性化」、「既存の組織の継続」「地区診断と地区活動の連動」、「実践の可視化と理論化」、「新任期保健師への技術の伝達」、「中堅期保健師への支援体制」、「研修体制の充実」、「保健師同士の相談」がみられた。本成果は、平成28年7月に開催される韓日地域看護学会において、ポスター発表をする予定である。 また、本年度は、コミュニティ・エンパワメントモデルの開発過程について、論文としてまとめて、学会誌に投稿した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、研究班会議を2回開催し、研究について協議したうえで研究を進めている。研究では、フォーカスグループインタビューを行い、国際学会に発表する準備をすることができた。また、来年度の計画についても、共同研究者間で協議することができている。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は、フォーカスグループインタビューの結果をもとに、保健師の地区組織活動を推進していくうえでの課題と解決策の実態を明らかにする目的で調査を実施する予定である。対象は、市町村の保健師である。また、地区組織活動を推進していくうえでの課題と解決策については、さらに内容を充実させるために、再度フォーカスグループインタビューを実施する予定である。モデルは、開発過程について学会誌に投稿中であることから、実践事例への適用は中止する。今後は、保健師が地区組織活動を推進していくうえでの課題と解決策をより深く明らかにし、モデルの活用を含めて、地区組織活動を推進することを促すハンドブックを作成していく。
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Causes of Carryover |
調査の実施において、対象者の交通費が見込みよりも少なかったため、次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度は、郵送による自記式質問紙調査を実施する予定であり、郵送費や分析のためのソフトの購入に使用する予定である。
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Research Products
(2 results)