2018 Fiscal Year Research-status Report
地区組織のコミュニティ・エンパワメントモデルの適用とハンドブックの作成
Project/Area Number |
15K11883
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
中山 貴美子 神戸大学, 保健学研究科, 准教授 (70324944)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鳩野 洋子 九州大学, 医学研究院, 教授 (20260268)
金子 仁子 慶應義塾大学, 看護医療学部(藤沢), 教授 (40125919)
草野 恵美子 大阪医科大学, 看護学部, 准教授 (70346419)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 地区組織 / コミュニティ・エンパワメント / 保健師 |
Outline of Annual Research Achievements |
地区組織がコミュニティ・エンパワメントしていく過程を保健師が支援するモデルについて、再度文献を検討し、モデルの修正を行っている。モデルの構成要素は、(住民と地区と相互作用している)地区組織のコミュニティ・エンパワメントの状態と保健師の使命・基本的姿勢、保健師の支援の意図、保健師の支援内容、地区組織と保健師との関係性、影響要因であった。 地区組織のコミュニティ・エンパワメントの過程は、「地区における健康問題の無意識・無活動期」「住民による地域の健康問題の意識化・明確化」「目標および問題解決方法の決定と計画立案期」「活動開始期」「自主活動期」「地域づくり期」の6段階に整理できた。 支援モデル原案は、地区組織がコミュニティ・エンパワメントしていく過程毎に作成した。個人・地区組織・地区の状態像は、健康課題解決のための活動をしている地区組織がない状態から、地区組織が、共通の目標を達成するために、他の地区組織とのネットワークを形成しているまでに変化していた。住民と保健師の関係性は、バランスのとれたパートナーシップの関係であった。保健師の支援内容は、支援の意図のもとに、地区組織のコミュニティ・エンパワメントの過程に応じて、地域の人材を発掘して、協働して健康づくりを行っていた。影響要因には、パートナーシップの達成に必要な時間があった。保健師の使命・基本的姿勢は、地域の健康問題を捉え、住民と共に個々・地域の健康問題の解決を目指すものであった。 地区組織がコミュニティ・エンパワメントしていく過程は、これまで十分に理論化されてこなかった。また、その過程を保健師が支援するモデルは、実践に貢献できる有効なツールになると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在、モデルについて論文化をしている。共同研究者と協議の過程を経た後に、論文投稿の見込みがあることから、順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度が最終年度となるため、モデルの概念分析とモデル化の過程について、論文投稿を実施する。また、結果の普及啓発にも努めたい。
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Causes of Carryover |
研究論文の作成に時間を要したため、共同研究者等との協議に時間をとることができなかった。そのため、必要経費が次年度に繰り越すことになった。
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Research Products
(4 results)