2015 Fiscal Year Research-status Report
地方都市住民のライフスタイルと身体活動に関する研究
Project/Area Number |
15K11898
|
Research Institution | Takasaki University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
宮崎 有紀子 高崎健康福祉大学, 保健医療学部, 教授 (00251190)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 身体活動 / 地方都市住民 / ライフスタイル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、地方都市における若年層~中高年層の身体活動量について把握し、年齢層やライフスタイルによる身体活動の特徴、環境要因との関連を明らかにし、ライフスタイルの特徴に応じた身体活動量増加・維持のためのポピュレーション・アプローチの方策を明らかにすることである。 平成27年度は、加速度計(ライフコーダ)による身体活動量計測値と身体活動に関する質問紙調査(国際標準化身体活動質問票: IPAQ)を用いた身体活動量推定値との相関を検討し質問紙の妥当性を確認すること、加速度計装着中の身体活動量、行動および意識の変化について明らかにすること、ライフスタイルや環境要因に関する質問項目の回答状況を確認することを目的に、T市住民およびT市に勤務する20歳代~60歳代の方を対象として調査を行った。調査は協力の得られた方29人を対象に、10日間の加速度計の装着と装着前後の質問紙調査への記入を依頼した。 身体活動量については、加速度計による計測期間中の一日の平均歩数は7773歩、運動量は199.3kcal、総消費量は1811.0kcal、7日間の合計エクササイズ値は13.4メッツ・時であった(明らかに無効と思われる計測値をのぞく暫定値)。身体活動量は加速度計の計測値よりもIPAQの推定値の方が高く、これまでの先行研究と同様の傾向であった。加速度計装着中の活動については、加速度計を装着すると意識して歩数などを見る人は多かったが、普段よりもよく動いたという人は少なかった。今回の対象者は意識的に身体を動かすことをすでに実行している人がほぼ半数おり、意識が高い集団であったと思われる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1年目の研究計画に基づき、地方都市の生活者である地域住民29人を対象として、ライフコーダと質問紙を用いた身体活動量の測定を実施することができた。予定人数を下回っていたが、現在、収集したデータから身体活動量推定値の妥当性について検討している。今後さらにデータをクリーニングして分析し、検討を進めていく予定である。 質問紙の各質問項目については、回答の状況や協力者の反応から、回答のしやすさなどについては確認することができた。質問紙の妥当性検討を行い、2年目以後に予定している質問紙調査の準備を進めている。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は身体活動に関する調査について、地域の推進員会議や健康教室などで周知を行い、参加協力者を募ったが、当初予定していた対象者数50人には達しなかった。また、協力者が意識の高い集団に偏っていた。身体活動量推定値の妥当性検討や、ライフスタイル、環境要因と身体活動との関連性を検討するためには、協力可能な対象者に対して、同様の調査を追加して行うことが必要と思われる。対象となる集団の選定や周知方法などを工夫して、平成28年度も引き続き調査を行っていく予定である。 平成28年度は質問紙調査を予定しているが、加速度計による身体活動量計測に関する調査と並行して、研究協力者等との打ち合わせを行い、調査実施について計画していく。
|