2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K11985
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
伊藤 大雄 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (50283487)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 定数時間アルゴリズム / 複雑ネットワーク / 超有限 / 分割信託 / ビッグデータ / 孤立クリーク / 一般化ボードパズル / ケーキ分割問題 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では研究代表者の提案している「劣線形時間パラダイム」の実証のための理論研究を行っている。2016年度の主な成果は以下の通りである。 (I) 複雑ネットワーク上の定数時間アルゴリズム:前年度に提案した Hierarchical Scale Free (HSF) という多重グラフのクラスと、そのクラスが超有限 (Hyperfinite) であること、「クラスHSFに属する多重グラフにおいては、任意の性質が定数時間で検査可能である」ことを示した結果を欧州最高のアルゴリズムの会議であるThe 24th European Symposium of Algorithms (ESA 2017)に投稿し、受理され、講演した。 また、実用上も早く検査できる性質を考察した結果をAsian- Pacific World Congress on Computer Science 2016で講演した。(II)ケーキ分割問題を劣線形時間で解く枠組みを与え、その下でのアルゴリズムを提案した。この結果は国際会議The 8th International Conference on Fun with Algorithms (FUN 2016), June 8--10, 2016, La Maddalena, Italy に採録され、講演した。(III) 一般化ボードパズル:ライツアウトとは、碁盤目状に並んだ5×5のオン・オフが切り替えられるスイッチで、スイッチを一つ押すとそのスイッチとその上下左右のスイッチのオン・オフが切り替わるシステムで、与えられた盤面(一部のスイッチがオンになっている)に対し、すべてのスイッチをオフにできるか否かを問う問題である。これを√n×√nにした一般化ライツアウトを考え、この問題が定数時間検査可能であることを示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
複雑ネットワークのモデルHSFの提案とそれに対する万能定数時間アルゴリズムの提案を行うことができた。HSFは多くの複雑ネットワークが包含されるクラスと考えられ、その上のそんな性質でも定数時間で検査可能であるというこの定理は画期的なものであると考えている。この成果は極めて重要であり、当初の計画を既に超えている。
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Strategy for Future Research Activity |
まずクラスHSFのさらなる拡張がある。現時点で階層性を孤立クリークで定義しているが、それを孤立擬クリークなどへ拡張したり、階層構造の自由度を高めたりなど、さらに広いクラスへの拡張を目指す。まず孤立係数を現在使用している1から1以上の任意の実数への拡張を試みている。これらのクラスとウェブグラフなど実ネットワークとの関係を明らかにすることも重要である。また、一般化囲碁問題や一般化ボードゲーム、パズルの定数時間アルゴリズムなどの研究も行う。現在、一般化ポリオミノ(図形パッキング問題)に取り組んでいる。
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Causes of Carryover |
論文の完成度を上げるために国際会議投稿を延期した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
論文を完成させ、国際会議に投稿する。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] A Much Faster Algorithm for Finding a Maximum Clique2016
Author(s)
Etsuji Tomita, Kohei Yoshida, Takuro Hatta, Atsuki Nagao, Hiro Ito and Mitsuo Wakatsuki
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Journal Title
Proceedings of the 10th International Frontiers of Algorithmics Workshop (FAW2016), LNCS, Springer
Volume: 9711
Pages: 215--226
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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[Presentation] 物理的バケットソート2016
Author(s)
John Iacono, 伊藤大雄, *長尾篤樹, 西野順二, David Rappaport
Organizer
コンピューテーション研究会
Place of Presentation
奈良先端科学技術大学院大学(奈良県・生駒市)
Year and Date
2016-04-22 – 2016-04-22