2015 Fiscal Year Research-status Report
環境配慮行動メカニズムの計量分析による新たな環境教育枠組の構築
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15K11998
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
鄭 躍軍 同志社大学, 文化情報学部, 教授 (80280527)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 環境意識 / 環境配慮行動 / サンプリング調査 / 質的データ分析 / 計画的行動分析 / 環境教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
先行研究のレビュー、既存の環境意識調査データの2次分析及び「行動ジレンマ」の影響評価を行った上で、環境配慮行動の定義及び形成メカニズムに関する理論仮説を検討し、確定した。今年度の主な実績は、以下の通りである。 1)先行研究の文献・資料のレビューを基に、「環境配慮行動」の定義を検討し、日常生活に密接する行動範疇を明確化した。 2)環境配慮行動の影響要因の働き及び行動の不確実性をとらえる確率モデルの構築可能性を検討した。 3)人口統計学的要因とともに、信念、協調、共感、結果評価、規範、費用意識、社会的制裁などの要因と心理的・社会的要因の計測指標及び尺度を考案した。 4)代表性ある自治体を調査地域とした上で、「環境配慮行動意識調査」のサンプリング方法を確立し、5)選定した意識調査の質問項目を中心に調査票原案を作成し、プリテストを実施した。 行動予測確率モデルの定式化、「意識―行動」「属性―意識―行動」の連鎖、行動ジレンマの関係を明確化した上で、環境配慮行動分析方法及び本調査の調査内容と実施方法を検討した。なお、以上の検討においては、国内外の環境社会学、環境倫理学の専門家のほかに、社会心理学、統計科学を専門とする研究者との意見交換を行ってきた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究内容の理論的な検討及び現地調査に必要な準備を終え、次年度の「環境配慮行動意識調査」の実施に向けて着実に進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は、一般成人男女を対象に郵送調査法により「環境配慮行動意識調査」を遂行する予定である。調査環境が悪化している現状を踏まえ、今年度の予算の一部を繰り越すことにより、高い回収率を保証するための調査実施方法を慎重に検討していく必要がある。
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Causes of Carryover |
交付額は現地調査に必要な費用として不足であるため、次年度の現地調査に必要な経費を最優先に苦慮した結果、今年度の物品費と人件費を最大限に抑制した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の現地調査実施に必要な経費を充てる。
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Research Products
(6 results)