2018 Fiscal Year Annual Research Report
Autonomous-Decentralized Networking Technologies for Mobile Terminals Realizing Real-Time IoT
Project/Area Number |
15K12016
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
西山 大樹 東北大学, 工学研究科, 教授 (90532169)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | リアルタイムIoT |
Outline of Annual Research Achievements |
大地震や台風などの自然災害やそれに伴う津波や火災などの災害では,通信基地局などのモバイル通信インフラが損壊し,通信が困難になることが想定される.一方,被災者の安否情報の交換や避難所および公共交通手段に関する情報提供,近隣住民等による小さなコミュニティ内での情報交換など通信に対する需要が急速に増加する.このような状況に対応するために,既存の通信インフラを使用せずに通信を行うことができる技術の需要が高まっている. 本研究では,人,車,ロボット等の移動体によってリアルタイムIoTを実現することを目的とする.リアルタイムIoTの実現には,情報の集約と制御命令の伝達に利用する通信用ネットワークが,IoTの要求条件を満足する程度に十分安定であることが必須である.しかし,移動体によって構成されるネットワークは非常に不安定であり,この条件を満たすことは非常に困難である.そこで,ネットワーク自身が自律的に不安定箇所を特定して瞬時に自己修復する自律再生ネットワーク技術をIoTに適用するための研究を実施する. 最終年度である本年度は,提案方式として,役割が異なるモードの導入とそのモードを用いたグループへの参加と離脱によるグルーピング制御手法を確立した.これにより,利用者のニーズに応えることができ,かつグループ形成時間を短縮するためのグループ構築回数を減らすことが可能となった.また,提案するグルーピング制御手法に伴う到達速度のモデル化を行い,数値解析およびシミュレーションにおける評価を通じて伝達性能への影響の明確化し,既存手法と比較して提案手法が有効であることを示すことに成功した. 本研究の成果は渋滞解消,避難誘導,マーケティング支援はもちろんのこと,新しいIoTの創出にも寄与すると期待される.
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