2015 Fiscal Year Research-status Report
EMA計測と統計的メディア変換技術の統合による音声・調音変換技術の確立
Project/Area Number |
15K12059
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
峯松 信明 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90273333)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 大輔 東京大学, 情報理工学(系)研究科, 助教 (40615150)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 調音運動計測 / EMA / 調音・音響マッピング / 統計的声質変換 / 外国語学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,調音測定技術,音響測定技術,及び,統計的メディア変換技術を統合することで,音声信号のみから調音器官(主として舌)の運動の様子を高精度に推定する基盤技術を構築し,それを外国語発音教育支援,発声障がい支援などに応用することを目的とする。目的達成のために,EMA(Electro-Magnetic Articulograph)を用いて,複数種類の音声信号・調音運動パラレルコーパスを構築,公開する。ここでは,母国語を多様な発話スタイルで発声させた場合や,バイリンガル話者を用いて,同一話者の複数言語における(各々の)音声・調音パラレルコーパスを構築する。本研究は,研究インフラの構築(コーパス構築と公開),基盤技術の構築,そして,基盤技術の応用という側面を有する。 本年度は,統計的声質変換で構築されてきた,パラレルコーパスを用いた変換用の写像関数推定技術を,1)調音運動と音声信号間に適用し,また,2)話者変換技術を話者正規化技術として導入することで,任意の話者の音声に対して,特定の話者の調音運動へと変換することを検討した。国内外の研究発表会にて成果報告をすることができた。また,北陸先端大学で利用できる,EMA 測定装置についても利用方法を習熟することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は,統計的声質変換で構築されてきた,パラレルコーパスを用いた変換用の写像関数推定技術を,1)調音運動と音声信号間に適用し,また,2)話者変換技術を話者正規化技術として導入することで,任意の話者の音声に対して,特定の話者の調音運動へと変換することを検討した。国内外の研究発表会にて成果報告をすることができた。また,北陸先端大学で利用できる,EMA 測定装置についても利用方法を習熟することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,複数言語での調音・音声コーパスを収録すると共に,音声提供者が発声できない音素に対して,その調音運動を推定するなど,より応用場面に則した検討を行う予定である。更には,日本語教育を対象として,学習者の音声から,その調音運動を,教師の調音器官を用いて可視化するなどの検討も進める。
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Causes of Carryover |
少額の研究費(約3万円)が残高として残った。研究を進める上で必要な消耗品(調音計測用消耗品や文房具類)を購入して残高0円とすることも可能でるが,次年度に繰り越せるということなので,繰り越すこととした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に,調音計測用消耗品や文房具類を購入する。
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