2018 Fiscal Year Annual Research Report
Detecting visual information and motor planning from EMG signals
Project/Area Number |
15K12076
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
星野 隆行 弘前大学, 理工学研究科, 准教授 (00516049)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 踏み外し / 段差降下 / 不随意活動 / 表面筋電位 / HMD / 身体所有感 / 着地動作 |
Outline of Annual Research Achievements |
段差降下運動では,視覚,体性感覚,前庭感覚が重要であり,これらの齟齬が段差の踏み外しにつながる.そこで我々はKinect v2とHMDを用いてリアルタイムに視覚的錯誤を生成し,踏み外しを誘発させその際の運動の解析を行った.本システムは,主にモーションキャプチャーのための3次元スキャナ(Kinect for Windows v2)と視覚提示装置HMDからなる.被験者にはVirtual Reality(VR)空間中に投影した被験者自身の身体と段差を提示しながら段差を降下させることで,踏み外し運動を再現させる.本手法により,踏み外し時刻を客観的に記録でき,踏み外し時に生起される特有な生体情報をより詳細に解析可能である. その結果,1)視覚的に踏み外しを提示した時にはより大きな着地衝撃が生じ,実験系が踏み外しを再現可能であることと,2)遊脚の前脛骨筋と支持脚の腓服筋の筋活動が,踏み外し時に特有の活動であることを確認した.再現された「踏み外し」の動作において,遊脚前脛骨筋と支持脚腓腹筋の筋活動が踏み外し時刻とほぼ同時に増加した.この筋活動の変化は踏み外した場合にのみ観察された. これら結果から,階段降下時の筋活動は,当初視覚情報により誘導されるが,踏み外してから約100 msで反射的な修正動作が生起されることで着地の衝撃を緩和する戦略があることが示唆される. 本研究から得られた知見は,踏み外し時のリスクの評価,歩行アシストシステムや電動義足の制御などの工学的応用につながるものである.
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Research Products
(3 results)